2025.10.23 新コスモス電機 ガスセンサーのラインナップ拡充 省スペースを実現 

ガスセンサー「CDS-7シリーズ」の硫化カルボニル(COS)用センサー

 ガス警報器・検知器メーカーの新コスモス電機は、ガスセンサー「CDS-7シリーズ」のラインナップとして硫化カルボニル(COS)用センサーを発売した。新製品は半導体工場向けのガス検知器のコスモス式ガス検知部「PS-8シリーズ」などに搭載するセンサー。サイズや機能は他のガス用センサーを同等ながら、省スペースを実現した。 

 同社のガスセンサーの中でも、三フッ化窒素(NF3)やCOSについてはガスの特性上、ガスを検知する前に熱分解をする必要がある。その熱分解を行うための装置(熱分解コンバーター)は、装置自体がガス検知部と同じか、それ以上の大きさになる場合もあった。 

 また、メンテナンスに使用されるアルコールや装置で使用(補充)される熱媒体にガスセンサーが干渉しないよう前処理するフィルター装置も一緒に設置する必要があり、大きな設置面積が必要。半導体工場では、数百台以上のガス検知部が設置されることもあり、設置場所の確保に大きな課題があった。 

 同社は、2019年にNF3用として熱分解コンバーターが内蔵され一体型となった触媒転化式定電位電解式センサーを初めて開発。サイズや機能は他のガス用センサーと同じで、熱分解コンバーターに必要なスペースが不要という。 

 今回の新製品は、この技術を応用した形だ。独自の触媒技術で、熱分解を行うためのヒーター部分を縮小し、センサー内に収納することが可能。また、アルコールの干渉も低減した設計でパージフィルタが不要という。多く採用されているNF3用センサーをベースとし設計した。