ニチコンは、電動化が急速に進む次世代自動車に対して、各種製品を供給している。導電性高分子ハイブリッドアルミ電解コンデンサーは、7月からGYG・GWCシリーズの量産を開始。GYGシリーズは、高容量箔（はく）、薄手セパレーターを採用することで、同社標準シリーズの125℃4000時間の温度保証、85℃85％R.H. 2000時間の耐湿保証を維持したまま、3ランクの高容量化と最大1.8倍の高リプル化を実現した。

　GWCシリーズは、高導電率リードの採用により、従来品と比較して最大約1.1倍の高リプル化が可能。保証寿命は従来通りで、最小員数で大電流に対応できる。

　チップ形アルミニウム電解コンデンサーは、UCNシリーズが7月から量産化。従来品と比較して静電容量を1.5倍に、保証寿命を125℃2000時間から3000時間へと長寿命化した。

　フィルムコンデンサーは、xEVに搭載される主機モーター駆動インバーターに欠かせない平滑コンデンサーとして、EMシリーズが広く採用されている。

　太陽光発電・蓄電池・EV電池の三つのエネルギーを高効率で制御するトライブリッド蓄電システムは、ESS-T5/T6シリーズを9月から販売。業界最大級の出力により大容量の太陽光パネルへの接続が可能。全負荷200V出力を標準仕様で、蓄電池容量は大容量から小容量まで幅広くそろえた。EVの大容量蓄電池と家庭用蓄電池の双方から家庭に放電でき、停電時にも家庭全体をバックアップする。

　V2Hシステム「EVパワー・ステーション」のVSG3シリーズは、太陽光発電の電力をEVへ充電、EVから家庭への電力供給に加え、停電時には自動的に家庭への電力供給を開始する機能を備えた。

　外部給電器パワー・ムーバーは、車両の荷室に収納可能な可搬型。コンパクトなパワー・ムーバーライトもそろえた。

　急速充電器では、業界初となるサイクリックマルチ充電器を10月に発売。最大6台を順番に繰り返し充電できる。