2026.01.01 【年頭所感】電波新聞社社長・平山 勉 変革期のIT・電機業界、下支えする情報発信を 

 謹んで新年のご挨拶を申し上げます。

 昨年は米国トランプ政権による相互関税や、紛争などによる不確実性が高まる中、世界経済は緩やかに成長し、生成AI(人工知能)ブームが世界経済をけん引しました。AIによる半導体需要の拡大やデータセンターの増設に加え、猛暑の影響でエアコンの販売が急増するなど、電機業界全体で明るい話題も多い1年となりました。他方、依然として続く電子部品の在庫調整はようやく落ち着きを見せつつあります。情報通信分野では、ランサムウエア(身代金要求型ウイルス)などのサイバー攻撃が猛威を振るい、社会・産業の脆弱ぜいじゃく性が浮き彫りとなったほか、中国によるレアアースや半導体の輸出規制で、自動車をはじめとする各種製品の生産停止のリスクが生じるなど、供給網の脆弱さも露呈しました。

 迎えた2026年、自律型のAIエージェントの本格普及により、人とAIが協働するビジネスモデルが一段と加速するでしょう。IT・電機業界全体を見渡すと、特に汎用品・コモディティー商品の分野では国内外の競争激化は避けられません。しかし、先端分野やニッチな領域では日本の産業が生き残りをかけていくことが期待されます。さらに、防衛・宇宙分野への政府投資拡大も関連需要を生む見込みです。

 このような変革期にあっては、自社ならではの付加価値を発揮できる企業のみが生き残る時代です。現状に安住せず、変革に挑み続ける姿勢が一層問われています。

 弊社も昨年、創刊75周年を迎え、日刊の新聞を週1回発行の週刊紙スタイルに移行し、速報性と分析の両立を図りながら、紙・デジタル双方で独自の情報発信を強化しました。今後も、読者の経営に資する確かな情報の提供を通じて業界発展を下支えし、読者の皆さまとともに新たな価値創造へ挑んでまいります。本年もどうぞよろしくお願いいたします。