2026.01.16 カナダの資源開発会社と英バーミンガム大学、レアアースのリサイクル施設を開設 英国で25年ぶり
リサイクル工場の開設をテープカットで祝うマクドナルド産業担当相
カナダの資源開発会社ムカンゴ・リソーシズ(Mkango Resources)と英バーミンガム大学は共同で、バーミンガム市内にレアアース磁石のリサイクル施設を開設した。所在地はバーミンガム市内南東部にある脱炭素関連の研究開発機関が集結するタイスリー・エナジーパーク。
15日の式典には、クリス・マクドナルド産業担当大臣(下院議員)がテープカットを行った。同リサイクル工場は、英国の公的産業支援機関「イノベートUK」から450億ポンド(約10億円)の助成を受けて開設された。
同施設は、バーミンガム大学磁性材料グループ(MMG)開発の技術「HPMS」(水素処理による磁石スクラップ再生技術)を導入し、同大学発のスピンアウト企業で同技術を商用化したハイプロマグ(HyProMag)と、23年にハイプロマグを買収したムカンゴが設立に関わった。
新施設の回収能力は、従来の施設が1回の仕込み(バッチ)あたり50~100キロに対し、1バッチで400キロ超のレアアース合金の回収が可能だ。製造能力は、シングルシフト作業で年間100トンだが、複数のシフト運用なら300トン以上の焼結ネオジム鉄ボロン(NdFeB)の処理が可能という。
同施設では、バーミンガム大学が開発したHPMS技術を採用。モーターやHDD、スピーカーなどの使用製品に含まれるNdFeB磁石を、完全に分解することなく水素と反応させ、磁性合金粉末として回収する。
英国政府は、25年11 月に「重要鉱物戦略」を発表。35年までに年間需要の10%を国内で、20%をリサイクルで賄う目標を設定している。同大学のMMG責任者でハイプロマグの共同設立者でもあるアラン・ウォルトン教授は、「バーミンガム大学は20年以上も前から水素を利用して磁石のリサイクルを研究してきた。今回レアアース磁石のリサイクルはバリューチェーン確立に大きく貢献できると信じたい」と述べている。











