2026.02.23 「ケーブルテレビテクノフェア in Kansai」27日開催 地域DX・防災テーマに43社競演

昨年のケーブルテレビテクノフェアで最新技術を披露するCATV関連機器メーカー昨年のケーブルテレビテクノフェアで最新技術を披露するCATV関連機器メーカー

会場にはGOOD DESIGN賞受賞製品も展示会場にはGOOD DESIGN賞受賞製品も展示

 恒例の「ケーブルテレビテクノフェア in Kansai 2026」(以下テクノフェア)が27日、大阪市中央区のOMMビルで開催される。展示は1日のみ。今年は「地域をもっと豊かに~ケーブルがつなぐ未来社会~」をテーマに、地域DXや防災を支える最新技術やソリューションを関西から発信する。

 同展は日本ケーブルテレビ連盟近畿支部技術部会が主催、日本ケーブルテレビ連盟、日本ケーブルラボ、日本CATV技術協会近畿支部が後援する関西地区最大のケーブルテレビ技術ショー。今年は41ブース・43社が新製品やソリューションを提案する。出展企業の担当者は「ブースは小さいが、選りすぐった製品を西日本のユーザーに紹介したい」と意気込む。

 住友電気工業はクラウドカメラやAI(人工知能)対話型ロボット、家庭用蓄電池など、シンクレイヤは集合住宅向け最新のFTTH関連、DXアンテナは光関連機器を展示。パナソニックコネクトはCATV局や自治体向けのSTB利用可能の地域情報発信プラットフォーム、ミハル通信は高度ケーブル自主放送「MGSRシリーズ」や2K/4K HEVCリアルタイムコーデック、マスプロ電工は社内備品管理の効率化を図るRFID関連など話題の技術がめじろ押しだ。

 日本デジタル配信(JDS)は「AI活用による新規ビジネスの未来」をテーマに、業界の課題を解決するアプローチを紹介する。アンドロイドOS(基本ソフト)をベースにしたIP配信対応のケーブルテレビ専用スティックも新しいサービスとして話題になりそうだ。

 ケーブルテレビ(CATV)は地上波テレビ放送の難視聴地域解消を目的として1955年に誕生し、昨年75周年を迎えた。当時は難視聴対策の一環だったが、その後、電話、インターネット、携帯電話など多くの通信サービスが追加された。この5年間で、高速通信規格5Gをエリア限定で使うローカル5GやWi-Fiサービスが実用化され、地域インフラとして全国で本格活用されている。日本ケーブルテレビ連盟のまとめでは、全国のCATV事業者の売上高1兆3000億円規模(24年度)のうち、通信事業が52%を占め、本来のサービスである放送事業の34%を大きく引き離している。

 総務省によると、2025年3月末時点の日本のCATV加入世帯は約3188万世帯、世帯普及率は約52%。国内の半数以上の世帯がCATVを通じてテレビ視聴していることになる。

 一方、近畿圏2府4県では近畿総合通信局は25年3月末の数字として域内の加入世帯数726万世帯、普及率71.6%と公表している。全国平均の52.4%を大きく上回る高水準だ。近畿地区は大阪、神戸、京都の3大都市圏で高密度展開する局と、郊外・山間部での地域密着型の局が併存している。民間大手としてジェイコムウエスト、近鉄ケーブルネットワーク、ベイ・コミュニケーションズ、関西電力系のオプテージ含め41社(支援含む)が運営。

 こうした約40社が展開する関西の事業構造としてはJCOMが京阪神を中心に展開、関西で同社の視聴可能世帯数は約380万世帯に及ぶ。

 民営以外に、自治体や第3セクター運営の中小CATV局が京都府、兵庫県、奈良県で自主放送や地域の案内などの番組を放送、市町村単位でサービスを維持しているというのが現状だ。

 関西でもケーブル各社はCS放送など多チャンネル契約世帯を減らし、ネットフリックスやプライムビデオなどの動画配信へのシフトが進む。一方でコミュニティーチャンネルとしてのニーズが根強くあり、防災・行政情報の放送インフラとしての役割は大きい。関西のCATV局は自治体との連携強化や高齢者向けIT支援、スマホ教室などを開催、さらにローカル5G、地域BWA、IoTといった地域DXの展開が求められている。

 関西ではHFC(同軸ケーブル)からFTTH(光)への更新が進み、1G~10Gbps級の高速化が進展、都市部の光化が急速に進む。

 特に関西は南海トラフ地震の想定震源域という特殊性のため、自治体ぐるみでCATVへの取り組みを強めている。