2026.03.04 電磁ノイズ遮断ないUTP線でQHD映像を送る車載カメラ、バレンズなど開発
電磁波ノイズ遮断加工を施していない非シールドより対線(UTP)ケーブルやコネクターでQHD(2560×1440画素)の映像を伝送できる車載フロント&リアカメラが登場した。UTPは電話回線などで広く普及する一対のより合わさった金属線だが、車載カメラ映像などのデータ伝送規格として注目を集める「MIPI A-PHY」に準拠した半導体を組み合わせ高性能を実現した。車載カメラ開発などを手掛ける韓国メーカーMCNEXとイスラエルの半導体メーカーValens Semiconductor(バレンズ)の共同開発。低コストの同軸ケーブルにも対応する。
電子化が進む自動車はそれ自体が電磁波ノイズの発生源で、搭載する電子部品や通信網も対策が重要となる。ただ非シールドケーブルやコネクターは車両内配線のコストと複雑さを大幅に削減でき、自動車メーカーにとって魅力ある選択肢でもある。特にフロント&リア・カメラなどの先進運転支援システム(ADAS)用途に適する。
MCNEXのカメラはバレンズのチップセット「VA7000」を採用。MIPI A-PHYに準拠した高帯域幅と電磁両立性(EMC、電磁波ノイズ耐性)を備え、UTPで2.5Gbps以上のマルチギガビットの速度を実現する。コスト重視の大量生産車に適する。
バレンズなどが推すMIPI A-PHYは、米半導体メーカーAnalog Devicesなどが推す同様の規格GMSLと主流の座を巡り技術、用途開発でしのぎを削っており、今回はバレンズが新事例を打ち出した格好だ。
MCNEXはバレンズのVA7000を用い、同軸ケーブルやシールド付き差動対線(SDP)ケーブル経由で4K(約4000×2000前後の画素)、60fpsの映像を伝送できるリアビューカメラも市場に投入する。搭載するチップセットは既に量産段階に入っており、自動車メーカーによる量産開始は27年初頭を予定する。








