2026.04.17 NTTなど医療AI基盤を共同開発 純国産LLMで信頼性確保、26年度商用化へ

医学書院の知見活用

 NTTと医学書院、NTTドコモビジネスは16日、医療AI(人工知能)情報プラットフォームの共同開発に向けた協業契約を締結した。信頼性の高い医療情報の流通基盤を構築し、医療の質と安全性の向上を狙う。

 背景には、国内の医療資源不足や医療従事者の業務負荷増大がある。AI活用への期待が高まる一方、誤情報の生成や個人情報の扱いへの懸念もあり、現場への導入には慎重な対応が求められている。

 今回の取り組みでは、医学書院が保有する医学・医療分野の高品質なコンテンツと、NTTグループのAIやセキュリティ、通信技術を組み合わせる。検索拡張生成(RAG)を活用し、出典が明確な情報に基づく回答を生成する仕組みを構築する。

 NTTの次世代大規模言語モデル(LLM)「tsuzumi 2」に医療情報を学習させ、日本の医療知識を体系的に取り込んだ純国産の医療特化型LLMの実現を目指す。インターネット上の不確かな情報に依存しない環境を整備し、医療現場で安心して利用できるAI基盤を提供する。

 開発するプラットフォームは、医療従事者が最新の知見に基づいて業務を進められるよう支援する。AIエージェントによる業務効率化や負担軽減にもつなげる。患者ごとの個別化医療や健康管理への応用も視野に入れる。

 2026年度内の商用化を計画する。将来的に300億円規模の事業を目指す。医療情報の信頼性と利活用を両立する基盤として、社会実装を進める考えだ。