2026.03.10 NECのLLM「cotomi v3」、ガバメントAIで試用へデジタル庁の国内LLM公募で選定

 NECは9日、同社が開発した大規模言語モデル(LLM)「cotomi v3」が、デジタル庁が実施した「ガバメントAIで試用する国内大規模言語モデル(LLM)の公募」において選定されたと発表した。今後、政府が整備する生成AI利用環境で試験評価が行われ、行政実務への適合性などが検証される。

 日本政府は、人口減少や少子高齢化の進行に伴う行政機関の人材不足を背景に、公共サービスの維持・強化や行政実務の質向上、省力化を目的として生成AIを含むAIの積極的な活用を進めている。その一環としてデジタル庁は、政府職員が利用できる生成AI利用環境「源内(げんない)」を整備し、日本語の語彙・表現に適合し、日本の文化・価値観を尊重した国内開発LLMの実用性や課題を評価するため公募を実施した。

 今回選定されたLLMは、この生成AI利用環境で行政業務への適合性を確認するための試用評価に用いられる。NECは評価に連携・協力し、行政分野でのAI活用の検証を進める。

 NECのLLM「cotomi」は、生成速度や対話性能をはじめとする高い日本語性能に加え、業務利用を想定した軽量・高速なモデル設計と安全・安心な環境対応を特徴とする。また、独自のデータ加工や学習方法により業界特化モデルへの対応が可能で、AIエージェントに必要とされる推論性能やエージェントプロトコルにも対応する。

 同社は安全性・信頼性の確保に向け、複数の評価ツールを活用したモデルに対する包括的な評価体制やAIガードレール機能の整備、学習データの法令順守、AIガバナンスの実効性を高める信頼性の高いAI提供体制の構築などの取り組みを進めている。

 NECはAIを社会変革の基盤と位置付け、AIコア技術「cotomi」を中核としたAIサービスを展開している。今後も行政業務の効率化・高度化や職員の働き方改革を支援するとともに、日本のAI基盤強化に貢献していく考え。