2026.06.03 JCOM、次世代通信を見据え「Wi-Fi8」の実証実験開始 28年以降のサービス提供へ 

説明会に臨むR&Dセンターの吉兼センター長

 JCOMは、次世代の無線通信規格「Wi-Fi8」の実証実験を6月に開始すると発表した。実証は台湾の半導体メーカー「MediaTek(メディアテック)」と協力して進め、2028年以降のサービス提供を目指す。

 今回の実証は、4月に設立した「R&Dセンター」が最初に取り組むテーマで、9月まで実施。戸建て住宅や集合住宅に近い検証環境を用意し、Wi-Fi 8の特長や効果を発揮する利用場面を確かめる。

 具体的には、多数の端末が接続する環境下でも通信帯域を無駄なく効率的に利用する機能「DSO(Dynamic Sub-band Operation)」と、電波干渉下でノイズがある通信帯域を避ける機能「NPCA(Non-Primary Channel Access)」の有効性を確認する。

 従来のWi‑Fi 7で実現した高速・低遅延通信をベースに、通信が混雑する環境下でも安定した接続を実現することを目指してWi‑Fi 8を開発する。Wi-Fi 8は、標準化に向けて仕様策定中の「IEEE 802.11bn」に基づいた規格で、超高信頼性を特徴とするという。

 R&Dセンターの吉兼昇センター長は「これまでの放送や通信の経験を生かし、利用者や地域社会に貢献できる研究開発を進めていく。従来のWi-Fi以上でないと新しくした意味がないため、顧客が満足できる安定した通信を提供する」と力を込めた。

 同センターは、中長期的な研究・技術開発を通じて顧客の暮らしを支え、地域社会の発展に貢献することを目的に設立。26年度の具体的な取り組みとして、「ネットワーク運用の高度化し、概念実証実験」「CPSによる局舎運用の高度化」「宅内同軸配線の無線化」「センシング」の研究・実証に着手する予定だ。