2026.06.15 ハリマ化成Gと名城大、美容関連機能を解明 フィトエンなど4機能を確認 27年度中の実用化目指す

 ハリマ化成グループは、名城大学との共同研究で、カロテノイドの一種「フィトエン」「フィトフルエン」の機能を明らかにした。シワの原因とされるエラスターゼの働きを抑えるなど、美容関連機能を含む四つの特徴を確認した。

 カロテノイドは、高い抗酸化作用を持つリコピンやβ-カロテンなどに代表される機能性色素。食品、化粧品、飼料など幅広い分野で使われ、近年は健康・美容効果も期待されている。一般的に、カロテノイドはだいだい色や赤色を示す。

 フィトエンやフィトフルエンは、カロテノイドながら無色透明で、化粧品の色に干渉しない。ほかのカロテノイドに近い抗酸化活性を持つことから、機能性美容成分として注目されている。ただ、自然界では存在量が極めて少なく、精製が難しいため、詳細な研究は限られていた。

 同社は高度な精製技術により、難しいとされてきた同物質の高純度精製を実現した。精製したフィトエン、フィトフルエンを試験管内で評価し、それぞれの機能を調べた。

 エラスターゼ抑制作用では、フィトエンが、皮膚の弾力成分でしわの原因とされるエラスチンを分解する酵素「エラスターゼ」の働きを90%以上抑えることを確認した。

 チロシナーゼ抑制作用では、フィトエンが、メラニン生成に関わる酵素「チロシナーゼ」の働きを抑えることを世界で初めて確認した。低濃度でも比較的高い抑制作用を示した。一般的な美白成分のアルブチンと比べ、約2分の1~5分の1の濃度で同程度の抑制効果があるとした。

 強力な抗酸化作用では、フィトエンとフィトフルエンが、紫外線などで発生する有害な活性酸素を除去する機能に優れ、没食子酸と比較して10倍以上の抗酸化力を持つことを確認した。

 高い紫外線吸収作用では、フィトエンがシミ・そばかすの原因とされるUV-Bの最大吸収性能で、既存のUV吸収剤の2~4.5倍を示した。フィトフルエンは、しわ・たるみの原因とされるUV-Aの最大吸収性能で、既存品の1.3~4.4倍となることを確認した。

 今後は、名城大学との連携を継続し、特に機能性の高いフィトエンについて、化粧品原料としての安全性評価や処方適性評価を進める。バイオプロセスとの連携による生産技術の構築も検討し、2027年度中の実用化を目指す。