2026.08.31 【ソリューションプロバイダー特集】OSK 橋倉浩代表取締役社長

オンプレとクラウド両輪で成長、AIを中核に製品投資加速

 上期は製品売り上げが月次で過去最高を更新し、全社売り上げも最高だった。オンプレミス製品の直販、クラウド版「Air」がともに約30%増となり、保守を含む製品全体では31%増だった。クラウドシフトを進めながら、オンプレミスも大きく伸びたことに手応えを感じている。

 背景には、旧版から現行V2への移行に伴うライセンス数の増加に加え、基幹系と情報系を一体で提案するDX統合パッケージの販売定着がある。Windows10更新時に提案した案件が、カスタマイズを経て実績に結び付いた面もある。生産管理を中心とする業種別製品も伸び、直販で42%増、外販で34%増となった。強化してきた施策が実を結び始めた。

 オンプレミスが伸びたのは、クラウドへ無理に移行させず、顧客の事情を聞いて最適な形を提案した結果だ。価格上昇やサーバー調達難があっても、セキュリティーや運用面からオンプレミスを必要とする企業は多い。両方を提供できる強みを今後も生かす。

 本年11月には現行DX統合パッケージV2の最終版を投入する。次期製品を待たず、帳票要約や商談要約など、提供可能な生成AI機能を前倒しで盛り込む。セキュリティーと保守性も高め、V2から次期製品へ円滑に移行できる道筋を整える。

 次期製品「Air 2(仮称)」は27年7月の投入を計画する。クラウドネーティブな構造へ刷新しながら、オンプレミス版も用意する。業務の期限や次に取るべき行動を通知して「気付き」を与える機能、AI(人工知能)がマニュアルや動画を横断して自己解決を助ける仕組みなどを実装したい。蓄積データを実際の行動へつなげる製品を目指す。

 さらにAIエージェントと業務システムをつなぐ共通規格MCPを使い、パッケージ内のデータへ安全に接続する基盤を研究する。まず試作版を検証し、実用段階に達したものから製品へ組み込む。全社員に生成AIの利用環境を整え、設計や開発のスピードを高める。

 研究開発費は毎年20~30%増やしてきた。上期の好業績を守りに回すのではなく、AIと次期製品への投資を続ける。通期は計画達成を通過点とし、過去最高の業績を目指して攻めていく。