2026.08.31 東芝、自然由来ガスを使う送変電機器、東電PG向けに納入へ 

自然由来ガスを適用した300kV用のガス遮断器(イメージ) 提供:東芝

 東芝は、自然由来のガスのみを使用した同社製の300kV用ガス遮断器(GCB)と三相ガス絶縁母線(GIB)が、世界で初めて東京電力パワーグリッド(PG)に採用されることが決まったと発表した。GCBは2029年度、GIBは30年度をめどに納入する予定で、温室効果ガス排出量の削減を後押しする。

 GCBは、送電線に異常が発生した際に電流を遮断し、他の電力機器への影響を防ぐ機器。GIBは、変電所内で電力を送るための母線を、感電や故障リスクを防ぐために絶縁性能の高いガスで封入した機器で、開閉装置と送電線や変圧器との接続部分を広範囲につないでいる。

 こうした送変電機器には、高電圧・大電流が流れる導体と周囲の金属タンクを電気的に絶縁するため、絶縁性能に優れた六フッ化硫黄(SF₆)ガスが広く使用されてきた。しかし、SF₆ガスは地球温暖化係数が二酸化炭素(CO₂)の約2万5000倍と高く、大気中に漏えいした場合の環境影響が大きいため、その使用量の削減が世界的な課題となっている。

 そこで東芝は、自然界に存在する二酸化炭素と酸素を混合したガスに着目し、今回の機器に適用した。自然由来ガスを用いた送変電機器ブランド「AEROXIA(エアロクシア)」の中核製品として開発を進めている。SF₆ガスを使用しないため、温室効果ガスの排出抑制につながる。

 自然由来ガスを適用した送変電機器は、SF₆ガス使用量の削減と安定した電力供給の両立に貢献する。このため、国内外の送配電事業者や再生可能エネルギー事業者から高い期待が寄せられているという。