2026.09.18 古川デジタル相が就任会見、AI・科学技術を一体推進 「実務経験を生かす」

就任記者会見に臨む古川俊治デジタル相=18日、東京都千代田区

 古川俊治デジタル相は18日、デジタル庁で就任記者会見を開いた。人工知能(AI)や科学技術などの先端分野の政策を一手に担うことについて、「AIと同時に成長戦略の元となる科学技術を一体的に推進することは非常に理にかなったことである」と強調し、「今までの実務を生かして頑張りたい」と意気込みを示した。

 17日に発足した第2次高市早苗改造内閣で初入閣した古川氏は、デジタル改革と密接に関わるAI政策を一体的に推進する役割を担い、AI・デジタル改革推進担当相やサイバー安全保障担当相などを兼務する。

 さらに、人工知能戦略や科学技術政策、宇宙政策、海洋政策、知的財産戦略などを担当する内閣府特命担当相も務め、日本の成長戦略を支える先端分野の政策を幅広く担う。医師免許と弁護士資格を併せ持つ古川氏は自身の経験にも触れ、これまでのバックグラウンドを生かして取り組む考えを示した。

 古川氏は、高市首相から「全ての国民にAX(AIトランスフォーメーション)、DX(デジタルトランスフォーメーション)の恩恵が行き渡る社会の構築をするよう指示を受けた」と明かした。    

 さらに、特定領域に特化した「バーティカルAI」と現実世界の機器を自律的に制御する「フィジカルAI」にも言及。両分野への官民投資を、高市政権が新設した「強く豊かな日本」投資枠を活用して強力に推進していく考えを示した。

 また、デジタル化の進展によるさまざまな恩恵が期待される一方、サイバー攻撃の脅威は深刻化しているとも指摘。「サイバー安全保障の分野で対応能力の向上や人材育成、各国との連携強化など、サイバーセキュリティー対策の強化に積極的に取り組む」と語った。

 デジタル庁が運用する政府共通の業務基盤「ガバメントソリューションサービス(GSS)」が外部から不正アクセスを受けた事案にも触れ、原因究明を進めるとともに、「できる限り徹底的なセキュリティーの強化に尽力していきたい」と述べた。

 科学技術・イノベーション政策については、3月に閣議決定した「第7期科学技術・イノベーション基本計画」に基づき、今後5年間の政策を推進する考えを示した。その上で、「わが国の研究力を抜本的に強化するとともに、日本成長戦略の17の戦略分野にも掲げているAI、量子技術、フュージョンエネルギー(核融合)、創薬といった重要分野のイノベーションを一層推進すべく検討を深めていく」と語った。

 AIの社会実装については、医療分野が有力な活用先の一つとの認識を示し、現在進めている医療DXの取り組みのいくつかを「医療AX」へと発展させていきたいとの考えを示した。