2026.09.21 【電子部品メーカー・商社/ASEAN拠点特集】ニチコン マレーシア(ニチコン) ハイブリッドコンデンサー量産 生産能力50%へ引き上げ
ニチコンの世界の各需要地に商品を出荷する拠点「ニチコン マレーシア」(セランゴール州バンギ工業団地)は、4月から新製品のハイブリッドコンデンサーの量産を開始した。現在、設備導入と早期立ち上げを推進し、現有設備のフル稼働を目指している。AI(人工知能)サーバー向けなど旺盛な需要に対応するため、次の投資も進行している。
同工場は1991年に操業。グループ内での東南アジア唯一の生産拠点として東南アジア、欧米など広く受注に対応。24年に新棟を開設し、敷地面積は4万8280 F。従業員は約680人で災害が少なく、多様性な環境で、安定した生産が可能だ。
部材のローカル調達も可能で、良い品質のコンデンサーを短納期で納めることができる。生産品目は小型、ブロック型、チップ型のアルミ電解コンデンサーに加え、4月からハイブリッドコンデンサーも加わった。
ハイブリッドコンデンサーは、低ESR化、高リプル電流化、長寿命化などの特徴を持つ。AIサーバーや自動車分野の取引先から強い引き合いがあり、マレーシア工場は現在同社全体の生産能力の20%をカバーする。今後はこの生産能力を50%に引き上げる。ニチコン マレーシアの千葉章博社長は「立ち上がりは計画以上のペースで推移している。10月までに設備を導入し、フル稼働を目指す」という。
工場内は自動化、省人化の取り組みなどを推進。設備それぞれの稼働情報をメインパソコン(PC)でデータを収集。クラウド上に保存することで製造事務所や生産現場からもアクセス可能だ。また、これまでのアナログ入力に頼っていた修理記録はデジタル化・分析改善・横展開を強化。設備ごとの修理履歴をクラウド上で一元管理できるようにし、記録作業を30%低減、分析時間は50%減となった。
全体的な受注数は、前年同期比ベースで26年度は増加傾向が続いている。今後はハイブリッドコンデンサーの安定稼働体制の確立を目指しつつ、顧客満足度向上のため、安定した工程品質の維持・向上を目指す。また、工場内のデジタル化を進め、作業効率を上げた生産体制を整える。千葉社長は「品質改善にゴールはない。努力を重ね続ける」と話した。










