2026.10.30 三菱電機システムサービス 京都の常設展示場を2倍に拡張 「Smart Factory」体験ゾーン新設

常設展示場SASK(写真は既存のビジュアルコミュニケーションエリア)

新エリアのSmart Factory体験ゾーン新エリアのSmart Factory体験ゾーン

新エリアでの監視装置デモの様子新エリアでの監視装置デモの様子

 三菱電機システムサービス(東京都品川区)は、三菱電機冷熱システム製作所京都地区(京都府長岡京市)内に常設している展示場「SASK(サスケ)」の展示エリアを拡大し、新たに生産現場の省人化や自動化が体験できる「Smart Factory体験ゾーン」を11月9日にオープンする。

 昨今、製造現場では人手不足と、品質維持に不可欠な熟練工の技能継承という課題を同時に解決するため、ロボットによる作業の自動化が進んでいる。

 一方、一度にラインのすべてを自動化するまでには至らず、ロボットと人が混在する現場も多くある。人がいる場合、労働災害防止の観点からもカメラなどの導入や暑熱対策など空調設備も必要となる。

 最近では、ネットワークに接続されている設備機器へのサイバー攻撃も増えており、現場機器の情報セキュリティー対策も必要となっている。

 こうした設備・情報セキュリティーはそれぞれの専門業者に個別に依頼すると、ユーザー側で取りまとめなどの手間がかかる。

 同社は、ファクトリーオートメーション、空調設備、カメラ、設備機器OT(Operational Technology)のセキュリティーなどスマート工場に関わる多くを取り扱っている。

 このため、今回総合的なソリューションを顧客にわかりやすく説明する展示エリアを新設した。生産現場の省人化、自動化を実現する幅広いソリューションについて、積極的な情報提供を図る。

 新展示エリアは232㎡の広さがあり、従来の展示エリアと合わせ508㎡となり、SASK全体でほぼ広さが倍増した。年間3000人の来場を目標にする。

 同エリアには、標準モジュール化したブロックコネクトセル「BCC」を紹介。調整まで済ませたモジュールにより、自動化ラインの構築やセル型ロボットの導入が容易にできる。部分的にロボット工程を追加することや変種変量生産への対応も可能となっている。

 完了した製品を自動搬送ロボット「AGV(Automated Guided Vehicle)」や自律走行搬送ロボット「AMR(Autonomous Mobile Robot)」を用いて、別の場所に無人で搬送することで、工程を自動化・省人化することもできる。

 モデルケースとしてBCC工程4工程(はんだ付け・塗布・ケース組み立て・ねじ締め)の自動化セル型ロボットと、AGV搬送を組み合わせた自動化工場モデルを展示している。

 監視・制御システム「SA1-Ⅲ」による工場全体の統合監視もデモ展示する。「設備稼働状況」「搬送タスク監視」「ユーティリティー監視(電力・エアー圧・コンプレッサーなど)」「AI(人工知能)カメラによる現場映像分析」「OTセキュリティー監視」「設備使用電力監視」など新展示エリア内設備全体を一覧できるよう、一画面で表示。工場全体の動きを可視化して管理しやすさを提案している。

 設備機器(OT)へのサイバー攻撃があった場合に、アラームを発報して被害が広がる前に早期にネットワークから遮断するといった対策を講じることができる。AIカメラで作業員のヘルメット未着用や転倒を検知してアラームを発報したり、労働災害を抑えたりすることを補助するデモも展示しており、統合監視を体験できる。

持続可能な社会の実現に貢献

 SASKは、2023年11月にオープンした常設の展示場で、同社が取り組む循環型社会の実現を支援するソリューションをはじめ、サステナブルな社会への貢献を目指す製品やソリューションを四つ(カーボンニュートラル/生活・職場環境空間ソリューション/FAソリューション/ビジュアルコミュニケーション)のエリアに分けて展示している。

 カーボンニュートラルでは自家消費太陽光発電や定置型蓄電池、マルチリージョンエネルギーマネジメントシステムなどを展示。

 生活・職場環境空間ソリューションでは産業用暑熱対策工事「ムーヴオアシス工法」、空気清浄機能搭載循環ファン「ヘルスエアー」などを提案。

 FAソリューションではスモールIoT構築サービス「e-LIoT」、産業/工場向け監視・制御システム「SA1-Ⅲ」などを、ビジュアルコミュニケーションでは監視カメラソリューションやサイネージなど映像システムソリューションを紹介している。

 SASKは、Sustainable Advanced Solution site in Kyotoの頭文字を取り、循環型社会の実現を支援するソリューションを見学できる展示場という意味を込めている。