2020.07.02 【洗濯機特集】パナソニックの主力モデル 常に清潔な状態で洗濯「槽洗浄サイン」を新たに搭載
パナソニックの縦型洗濯乾燥機の新製品・新FWシリーズ(NA-FW100K8)
洗濯機は、夏場に向けて洗濯回数が増えることから、これから商戦の本番を迎える。
年間の需要は450万-460万台程度と安定しており、買い替え需要を中心に洗浄性能や使い勝手の良さ、まとめ洗いに対応した大容量化、黒カビ対策など、清潔性といった市場ニーズに応えた商品開発に力が入る。
19年度は、消費税増税の駆け込み需要で上期が好調、下期はその反動と新型コロナ感染症拡大の影響で苦戦したが、通期では前年微増の約460万台を記録し、堅調に推移した。
20年度も感染症流行の影響で上期は苦戦しても、下期は回復、通期でも前年並みが予測されている。
洗濯機市場の中で、各社が提案に注力しているのが、乾燥まで一気に仕上げる洗濯乾燥機だ。特に梅雨時には最適な商品として訴求を強める。
洗濯乾燥機の全自洗に占める割合は、17年度23%、18年度24%、19年度26%と近年着実に高まっている。20年度も、消費税特需の反動や新型コロナの影響を加味しても25%程度と4分の1が洗濯乾燥機になるとみられる。
また、10年度から12年度にかけ洗濯乾燥機の割合が30-32%と高く、その頃の買い替え需要も顕在化してくることから、洗濯乾燥機の需要は活発になるとみられる。
「NA-FW100/90/80K8」
パナソニックは、本格的な梅雨シーズン到来に合わせ、新製品のコンパクトタイプ衣類乾燥除湿機をはじめ、梅雨対策に貢献する商品群の提案に力を入れる。
洗濯機では、縦型洗濯乾燥機の新製品「NA-FW100/90/80K8」(7月20日発売)の提案に力を入れる。
ユーザーが洗濯機に関わる梅雨時の困りごととして挙げるのは、洗濯機からのカビ臭や洗濯槽の黒カビで、洗濯機への不満として洗濯槽や、糸くずフィルターの手入れがしにくいといった声が聞かれる。
新製品は、こうした手入れ性に関する不満の声に対応し、洗濯槽の手入れ時期を知らせる「槽洗浄サイン」を導入するなど、より使い勝手を高めた。
「槽洗浄サイン」は、黒カビや臭い予防のため推奨している毎月1回の「槽洗浄」コースを使った手入れのタイミングを知らせる。これにより、〝「槽洗浄」コースを前回いつ使用したか〟という不安が解消する。洗濯槽の手入れの目安である洗濯回数約1カ月相当の使用回数に達したら、操作パネル上の「槽洗浄サイン」が点滅する。
槽洗浄サインが出る目安(1カ月相当の運転回数)は、30/40/50回と3段階で設定ができる。
点滅後は衣類用の塩素系漂白剤を使い「槽洗浄」コースで洗濯槽の手入れを行う。洗濯槽の裏に付く見えない黒カビの発生を抑えて、常に清潔な状態で洗濯ができる。
また、同社の調べでは6割の人が、汚れた衣類を洗った後は「洗濯槽が清潔かどうか気になる」と答えており、短時間で洗濯槽をすすげる「サッと槽すすぎ」コースも搭載、ユーザーの不安に応えている。
加えて、手入れが面倒と言われていた「糸くずフィルター」の形状を見直すとともに、糸くずの捕集率もアップさせた「楽ポイフィルター(抗菌加工)」も採用した。
手入れ時に「開ける場所が分からない」「開けにくい」など、形状に関する不満があった糸くずフィルタを改良。2色構造にしてツマミを大きくすることで軽い力で開けやすくした。
糸くず捕集率は従来比約6%アップしている。女性の手でも持ちやすいサイズ幅、抗菌加工で清潔、水位が低くてもしっかり糸くずを捕集する。
洗浄性能に高い評価
同社の洗濯機については、使い勝手の良い液体洗剤・柔軟剤自動投入機能や、「泡洗浄+パワフル立体水流」による高い洗浄性能などへの評価が高く、より手入れ性能を高めた新製品で、買い替え需要の顕在化に力を入れる。
6月1日からは全自動洗濯機「NA-FA120V3」他5機種も発売した。衣類の出し入れがしやすい「ビッグサークル投入口」に加え、新機能の「槽洗浄サイン」「楽ポイフィルター」を搭載している。
ななめドラムも含め、同社では幅広い商品陣容でユーザーの清潔ニーズに対応しており、これから夏商戦に向け、洗濯機提案をより強めていく。