2020.07.17 【半導体/エレクトロニクス商社特集】カナデンデジタルマーケティング強化

本橋 社長

 カナデンは昨年8月に本社を東京都港区から晴海アイランドトリトンスクエア(東京都中央区)に移転した。グループ会社のカナデンエンジニアリング、カナデンブレインも新本社に移った。

 本橋伸幸社長は「本社移転に合わせて社内のICT設備を一新したことで、新型コロナウイルスの感染に伴うテレワークがスムーズに導入できた。同時に訪問商談が制約される中でデジタルマーケティングの手法を導入し、定着化に取り組んでいる」と話す。

 今年1月から「近赤外線画像検査システム」など新しい商材の情報を発信する情報チラシ「かなそる」を毎月発行し、Webを活用しての情報提供も始めた。漫画を取り入れたFAなどのソリューションを紹介する小冊子も編集し、顧客へ4千部を配布した。

 今年4月に「事業統括室」を新たに組織した。本橋社長は「これまでの単品販売からシステム提案の付加価値ビジネスをさらに定着したい。FA、半導体など5事業部および拠点間を横断的に連携しシステム提案を強化、拡大するために事業統括室を設けた。成長性が期待されるロボットを含めた生産自動化ニーズやカメラ・センサーの分野でもシステム提案を強化したい」と狙いを話す。

 技術部門では東名阪の技術部を一本化して、本社組織の「ソリューション技術本部」を昨年4月からスタートした。事業統括室とも連携し技術側面からの新たなソリューション開発に取り組む。

 「環境共創イニシアチブ」が公募するZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)プランナーに登録した。

 海外はベトナム現地法人が今年1月に稼働した。同社の日系顧客が多いタイでは、これまでのエンドユーザーへの販売を担う「KANADEN(THAILAND)」と、オフィスエフエイ・コムとの合弁による自動化システムの技術対応を担う「FACOM-KD(THAILAND)」の2社に加え、調達や新規商材を発掘する現地法人「KANADEN TRADING(THAILAND)」(バンコク)を設立し、1日から事業を開始した。