2020.07.17 【半導体/エレクトロニクス商社特集】菱洋エレクトロソリューション提供企業へ
中村 社長
菱洋エレクトロは、中村守孝社長が18年4月に就任して以降、「半導体・デバイス」と「ICT・ソリューション」を主要事業領域に「商社本業の再構築」「Only RYOYOへの挑戦」「経営インフラの充実」を掲げて社内改革を進めてきた。
技術リソースを大幅強化し研究開発投資による独自技術・製品を開発する「Only RYOYOへの挑戦」では、無線技術を応用したソリューションや音声認識技術の開発など特許申請が20件を超える成果を上げた。
19年度は米中貿易摩擦による投資抑制傾向が強まる中、20年1月期決算において大幅な増収増益を計上した。
今年度に入り、新型コロナ感染が世界に広がり、同社もテレワーク勤務を導入するなどの対応を行った。中村社長は「厳しい状況が続いているが、第3四半期以降は戻ってくると期待している。コロナは苦しいが、顧客との接点や新しいマーケティング手法、ビジネススタイルの在り方などを変革するチャンスと捉え、働き方改革プロジェクトを立ち上げた」と話す。
22年1月期に売上高1100億円、営業利益30億円を目指す3カ年ビジネスプランに取り組む。。中村社長は「計画は変更せず達成を目指す。22年度以降の中長期の成長の体力と知恵を付けるためソリューション提供をより明確にし、徹底して顧客の困りごとを解決する商社となりたい」と次期を見据える。
技術力強化のため、スタイルズ(東京都千代田区、梶原稔尚社長)の株式を取得し、子会社化した。スタイルズは、幅広いITシステムの開発から運用まで一貫して行うSI事業や情報システム業務の受託開発などを展開する。中村社長は「お客さまに価値を提供するために仲間としてスタイルズをグループに加えたことで、技術のフルシナジーを発揮したい。今後は顧客の多様なニーズに対応するためグループに生産機能も備えたい」と述べる。
19年3月には独・ミュンヘンに同社初の欧州拠点を、同10月にマレーシア・クアラルンプールに現地法人・菱洋エレクトロ(マレーシア)を設立した。