2020.07.17 【半導体/エレクトロニクス商社特集】コアスタッフ新たに「情報戦略部」立ち上げ

戸澤 社長

 コアスタッフはWeb販売と従来型の営業を組み合わせたハイブリッド営業を強みに、事業拡大を続けている。

 今年3月、新型コロナウイルスの感染拡大によりサプライチェーンが分断され、一部部品では供給が大きく乱れるなど納期問題が発生した。そうした中でも、豊富な在庫保有を強みに大きな影響もなく製品を供給。オンラインによる調達も増加し、4-5月の売上げは前年比プラス成長で推移している。

 戸澤正紀社長は「顧客が在宅勤務となったことに加え、24時間場所を選ばず発注できる手軽さや、わずかな操作で在庫を検索・購入できる効率の良さを理解してもらえた。顧客にとって最大の付加価値である〝時間〟を生み出すメリットを訴求する」と話す。

 同社は顧客にとって価値ある情報を提供するため、今年6月に「情報戦略部」を立ち上げた。顧客の購入製品や購買数量など、購買活動を分析することによって、顧客の部品調達の質を高めることに貢献する。

 戸澤社長は「在宅・時短勤務が続くということは、顧客にとって価値ある時間でなければ面会できないということ。当社の強みであるハイブリッド営業を生かし、顧客訪問とWeb販売をミックスした新しい営業スタイルを付加価値として浸透させたい」と語る。

 Web販売でも新たな取り組みを加速させる。同社のWeb販売サイト内に顧客がモール形式で出店するスタイルを今年9月から提供する。同社が提供するプラットフォーム上に顧客が自由にサイトの構築ができ、幅広いユーザーに提案することができる。

 また、顧客が希望する取り扱い製品を指名する「ドラフト逆指名」も今年9月から提供を開始。多種多様なサプライヤ製品の中から、顧客が在庫保有製品を指名することができ、本当に欲しい製品を入手することが可能となる。

 今回のコロナ禍を契機に、BCP体制の構築にも着手した。長野県にある物流センターに加え、新たに本社内にも物流機能の設置を計画。機動的に対応できる体制を目指す。