歌手の弘田三枝子さん（本名＝竹永三枝子さん）が21日に心不全のため亡くなったことが27日、分かった。73歳だった。

　所属事務所によると、弘田さんは20日に千葉県内の自宅で倒れ、同県内の病院に搬送。翌21日の午後10時31分、心不全のため亡くなった。倒れる前日までは、変わりなく元気だったという。26日、親族関係者により密葬を執り行った。

　弘田さんは、1961年に「子供ぢゃないの」でデビュー。「ヴァケーション」「すてきな16才」「砂に消えた涙」などのカバー曲でヒットを連発した。
　その後、週に10本以上のテレビのレギュラー番組を持つ、国民的な人気者になり、65年には「ニューポート・ジャズ・フェスティバル」に日本人歌手として初めて出演。69年には「人形の家」が大ヒットするなど、多くのミュージシャンに影響を与える存在だった。

　今年はレコードデビュー60周年のアニバーサリーイヤー。弘田さんは、記念曲の制作や記念コンサートの開催などを企画していたが、新型コロナウィルスの影響で延期となっていたという。

　弘田さん最後の肉声は、亡くなる約ひと月前の６月15日にYouTube「日本歌手協会チャンネル」で配信された「コロナに負けるな　リレー歌謡祭第46弾」。電話で「早く皆さんに会いたいです」とコメントを寄せていた。
　お別れの会などの予定は、現在検討中。