2020.07.31 【中国・四国版】被爆建物保存の難しさ検証広島ホームテレビ「揺れる平和都市~被服支廠は残るのか~」

広島市南区にある旧陸軍の被覆支廠。原爆投下後には救護所としても使われた現存する最大級の被爆建物となる

爆風の威力を物語るゆがんだ鉄製の窓。番組では行政の協議緑をひも解くなどして被爆建物保存の難しさを検証する爆風の威力を物語るゆがんだ鉄製の窓。番組では行政の協議緑をひも解くなどして被爆建物保存の難しさを検証する

 広島ホームテレビ(広島市中区)は、「揺れる平和都市~被服支廠は残るのか~」を8月6日午前9時55分から10時25分(再放送8月7日午前1時55分から2時25分)に広島エリアで放送する。全国での放送は「テレメンタリー2020」の放送時間で地域により異なる。

 広島市南区にある旧陸軍被覆支廠。爆心地から約2.7キロメートル、原爆投下後には救護所としても使われた現存する最大級の被爆建物。

 昨年12月、広島県が管理する3棟のうち1棟のみを保存する案を示したことをきっかけに、市民から存続を求める声が上がり、全棟存続か一部解体かの議論になっている。かつて同じように解体案があった原爆ドームは、存続されて原爆被害の象徴になり、当時の判断は英断として評価されている。

 被爆建物の持つ力を知る広島で、なぜ今、解体という案が出されることになったのか。番組では行政の協議緑をひも解くなどして被爆建物保存の難しさを検証しながら、当時を知る被爆者の証言や資料を基に被服支廠の歴史的価値も確認し、被爆から年の今、あらためて被爆遺構・戦争遺構の意義を考える。