2020.08.31 【ソリューションプロバイダ特集】Dynabook 覚道清文社長兼CEO
GIGAスクール構想前倒し需要対応
新型コロナの影響はあるが、20年度前半の国内ICT市場はBtoC、BtoBとも堅調に推移している。BtoBはウインドウズ7の買い替え需要の反動はあるが、BtoCは今後も堅調な伸びが見込まれ、ICT市場全体でも2桁の成長が期待されている。
GDPの大幅なマイナスから、民需のICT投資は一時的な踊り場がくることも予想されるが、働き方改革などテレワークをサポートするソフトウエア、ソリューションなどの投資は、増えてくる。また、文教分野はGIGAスクール構想が前倒しで進展するため、民需の不透明なところを下支えすると見ている。
生産面では、コロナ発生直後、中国工場の生産がストップしたが、人員の確保などいち早く対応したことで、3月以降には出荷が開始され、早期に通常の態勢に戻ることができた。
20年度上期は、GIGAスクール構想の前倒し需要への対応、モバイル技術の強みを生かした商品展開、DXの加速を支援するためのサービス、コンテンツの充実を目標に取り組んでいる。PCの商品ラインアップも、6月から7月にかけ、BtoCで7機種、7モデル、BtoBで11モデルの新製品を投入した。
文教向けは4年間で推進する予定だったGIGAスクール構想が前倒しで実施されるため、集中的に力を入れる。昨年11月に投入したデタッチャブルの軽量コンパクトPCが、文教市場で予想以上の高評価を得ている。今後、PCの導入にとどまらず、ソフトウエア、ネットワークも含めた学校全体のシステム構築にも積極的に取り組む。
働き方改革では、マイクロソフトのTeamsを導入、運用、活用するための商品群と各種サービス、サポートをワンストップで提供するスマートワークソリューション「dynaTeams」、勤怠管理ソリューション、作業現場の業務効率化、生産性向上を支援するエッジコンピューティングにも注力する。サブスクリプションモデルも本格的に展開する。
上期は計画を上回って推移したが、通期も当初計画を達成を目指す。