2025.12.19 電響社がモバイルバッテリー新製品 安全性高い半固体電池採用

半固体電池を採用したモバイルバッテリーのMPC-CSSB5000

 電響社は、マクセルブランドからモバイル充電バッテリーを19日に発売した。増加傾向にあるリチウムイオン電池の発火事故を受け、半固体電池を採用し安全性を向上させた製品となる。

 モバイル機器の普及や自然災害の発生により、モバイルバッテリーの需要が高まる中、内蔵されたリチウムイオン電池の不適切な使用による発火事故が社会問題となっている。同社はこの課題を受け、安全性を向上させたモバイルバッテリーを新たに追加した。

 従来のモバイルバッテリーには、発火の原因となる電解液が使用されたリチウムイオン電池が採用されているが、電響社は固体電解質と液体電解質を組み合わせた半固体電池を採用し、電解液の量を従来製品と比べて約50%削減した。釘刺し試験も行われ、発煙・発火などが発生しないことも確認されている。

 マクセルブランドのモバイルバッテリーは、温度と過電流、過充電電圧、過放電電圧の四つの保護機能が搭載されている。塩水水没試験や耐荷重試験などの厳格な社内試験も実施され、高い品質と安全性を提供する。

 新製品は、従来製品と比較して約2倍となる約2000回の繰り返し充電が可能だ。充電サイクルを重ねても一定の容量を維持する長寿命設計にもなっている。

 用途に応じて選べる2種類のバッテリー容量も実現した。5000mAhモデルの「MPC-CSSB5000」は、スマートフォン1回分の充電が可能。130gほどの軽量設計で、持ち運びがしやすく日常的に使用できる。1万mAhモデルの「MPC-CSSB10000」は、スマートフォン2回分の充電が可能だ。重さは約230gで、旅行や外出先で安心して使える大容量タイプ。

 新製品のカラーはブラックで、26年1月にホワイトを追加発売する予定だ。