2020.10.26 【次世代自動車用部品特集】接続/変換部品高品質・高信頼のコネクタ開発

Z軸可動フローティングタイプコネクタ

 接続部品では、CASEに照準を合わせたコネクタや、次世代HMIに対応するスイッチ/タッチパネルなどの開発が活発。

 コネクタは、車の高機能化に伴う車載用デバイスの搭載量増加に対応するための省スペース化や、高速伝送対応、大電流/高電圧対応などに対応した製品が求められ、これらに対応した高品質・高信頼性のコネクタの開発が進んでいる。

 ADAS/自動運転の高度化で重要な鍵を握る車載カメラは、車1台当たりの搭載個数増加に加え、製品の高性能化が顕著で、これらの高速デジタルセンシングカメラに照準を合わせたカメラモジュール用コネクタやカメラECUインターフェイス用コネクタなどの開発が進んでいる。

 各社は、高画素の車載デジタルカメラで要求される3ギガbpsなどの高速伝送性能を実現しつつ、小型・高性能で防水性にも優れた製品開発に力を注いでいる。

 EV/PHVなどの電動車用では、車載インバータや車載モーターやバッテリ周りに使用される大電流/高耐圧対応製品の開発が活発。定格電圧850V対応品などが開発されている。

 EVやPHVの本格普及では、1充電当たりの走行距離向上が重要だ。このため、EV用部品には、従来のガソリン車以上に搭載部品への軽量化ニーズが強く、小型・軽量の車載ECU用コネクタなどの開発が進展している。

 エンジンルーム周辺等での使用用途向けに、125度/150度対応などの高耐熱FPCコネクタ開発も活発となっている。

 スイッチは、安全を重視した使い勝手の良い操作スイッチ開発が進む。高級車向けは静粛な操作音、滑らかな操作感触の発現なども重視される。

 タッチパネルは、操作性や安全性の観点から、フィードバック機能付きの開発が進展。加えて、車載ディスプレイモニターの大画面化や曲面化に対応するため、車載静電タッチパネルの大画面化や曲面対応に向けた技術開発も加速している。

 音響部品では、将来の完全自動運転車での車室内のリビングルーム化ニーズに対応するため、車載スピーカの薄型・軽量化が進展。車載専用ヘッドホンの開発なども進んでいる。