2020.11.04 JUKIが電子部品自動倉庫を拡充非実装領域の市場開拓

JUKIの「インテリジェントストレージ管理システム」

 JUKIは、表面実装ラインの高効率生産を実現する「JUKIスマートソリューション」構成装置の電子部品自動倉庫(インテリジェントストレージ管理システム)の品ぞろえを拡充するとともに、同倉庫の他業界への提案を広げている。

 電子部品自動倉庫は、表面実装機に供給する電子部品をテープリールの状態でストックする装置。同自動倉庫からロボットで取り出し、AGV(自動搬送機)により搬送作業の効率化を実現する。

 電子部品自動倉庫の製造を行うイタリアのエセジオートメーション社(ヴィチェンツァ)の前身であるエセジシステムサービス(1997年3月設立)と13年から協業を進め、19年8月には資本参加してグループ会社化した。現在は、同社の実装機を生産するJUKI産機テクノロジーで同自動倉庫の生産も行っている。

 品ぞろえは収納容量によってISM3600(最大3600本)、同2000、同1800、同1100、同500がある。

 ISM3600の背面に連結する拡張モジュールISM3900を追加した。これにより最大1万1000リール以上の収納が可能になる。オペレーションはISM3600から一体操作ができる。

 電子部品自動倉庫を電子部品だけではなく、プラスチック成型部品、金属部品の保管などエレクトロニクス以外の製品の保管に活用する提案をはじめ、市場開拓に取り組んでいる。複雑な組み合わせ部品の自動出庫、AGV連携による搬送作業の効率化などを提案している。

他業界にも製品提案

 他業界の展示会にも出展している。「第8回 国際宝飾展 秋(秋のIJT)」(リードエグジビション ジャパン主催)が10月28-30日、パシフィコ横浜で開催され、同社も出展した。同展示会は日本最大の宝飾展。宝飾関係者が多数来場した。

 同社は電子部品自動倉庫のほか、表面実装ラインの装置を非実装領域の市場に拡大しようと取り組んでいる。

 3D(3次元)プリント基板外観検査装置「RV-2-3DH」は、高画素の1200万画素カメラを採用。プロセスモードの応用で電子基板製造工場だけではなく、様々な工場の計測・外観検査用途にも活用できる。加工部品などの平面度検査やクリアランス検査をはじめ、人による目視検査の自動化、省人化、品質向上を実現する。ガラスレンズなど実績が上がっている。

 マルチタスクロボットシステムMR-01は、ねじ締め機と多関節ロボットを組み合わせて製品の組み立てに活用できることから、非実装領域のソリューションを提案する。