2020.12.29 JAPEXが「環境事業推進部」を設置へ組織改編で社長直属部署

 石油資源開発(JAPEX)は、カーボンニュートラルや低炭素化・脱炭素化に寄与する事業を担う「環境事業推進部」を21年1月に設置する。国やエネルギー業界の動きが早まる中、判断を迅速化させていく狙いがある。

 組織改編の一環として、これまで技術本部内にあった環境技術部の大半の業務を切り出し、環境事業推進部として独立。単独で動きやすい組織とするため、藤田昌宏社長の直属で機能させる。天野正徳常務執行役員を担当役員とし、10人前後の体制になる。

 二酸化炭素(CO₂)の回収や有効活用、貯留するCCUS技術、経産省が推し進めるカーボンリサイクルや水素に関わる技術など、「実用化の手前にある技術を深掘りし、民間事業として立ち上げていく」(同社)ことを専門に担う。

 メガソーラーなど従来の再生可能エネルギー系の事業は、これまで通り電力事業本部が担当する。

 JAPEXでは18年に策定した「長期ビジョン2030」などで「総合エネルギー企業への成長」を方針として掲げた。「社会の動きが早まる中、追い付き、追い越していくために、きちんと裁量を持てて、迅速に動ける組織が必要だと判断した」(同社)。