2021.06.10 NEC 英国のヘルスケア向けソフト企業を買収医療制度のデジタル化支援

 NEC子会社でITサービスを手掛ける英ノースゲート・パブリック・サービシズ(ハートフォードシャー州、NPS)は10日、同国のヘルスケア向けソフトウエア企業を買収したと発表した。国営医療制度「NHS(国民保健サービス)」のデジタル化を支援する。

 買収したのはロンドンに本社を置く「ヴァンテージ・ヘルス」で、従業員数は約20人。買収額は非公表という。
 英国で医療機関による検査や治療を受ける場合、初めに本人が登録しているかかりつけ医で診察。その後、専門的な治療が必要とされた際に専門病院が紹介される仕組みとなっている。

 ヴァンテージ・ヘルスは、書面の紹介状が利用されてきた医療機関間のやりとりをデジタル化するソフトウエアを提供し、業務効率の向上を後押し。新型コロナウイルス禍で増える医療現場の負担軽減にも貢献している。

 NPSはこのソフトに、新生児や糖尿病患者などの健診プロセスをデジタル化するソフトを融合し、まずは英国のヘルスケア市場を開拓。将来的にはインドやオーストラリアへの展開も視野に入れているという。