2021.08.18 【コネクター総合特集】ヒロセ電機自動車・産業機器・コンシューマー機器の3本柱で成長めざす

 ヒロセ電機は「品質第一」の徹底とともに、市場ニーズに適合した新製品・新技術開発への基礎的な技術力向上を推進。モノづくり力強化への投資にも尽力する。分野別では①自動車②産業機器③コンシューマー機器の3本柱で力強い成長を目指す。

 主な拡販製品は、コンシューマー系はFPC/FFCおよび基板対基板コネクターに力を入れる。FPC/FFC用コネクターは「ワンアクションFH」に注力し、「FH72」(0.3ミリピッチ、0.9ミリメートルハイト)などを提案する。同社のワンアクションFPC/FFCコネクターは挿しやすく抜けにくいのが特徴だ。ウエアラブル機器向けでは、バックフリップ上下接点タイプの「FH58」(0.2ミリピッチ、0.9ミリメートルハイト、奥行き3.1ミリメートル)などの拡販を強化する。

 車載用では、EV内部接続用に感電防止構造の基板対電線用コネクター「ZH05」を開発した。125度耐熱、高耐振性という車載品質に加え、異物によるショートや作業者の感電を防ぐ感電防止構造を採用。車載バッテリー内部の接続に適したコネクターとして拡販していく。

 産機向けでは、電動アシスト自転車(E-Bike)のバッテリー接続に適した防水丸型プラスチックコネクター「BH12シリーズ」を開発。嵌合長36ミリメートルと小型ながら、20Aの大電流に対応する。E-Bikeのアシストユニット内部接続用コネクターにおける小型化と作業性向上ニーズに応えた。

 同社は「モノづくり力の強化・拡大」「安全性・利便性の向上」を目的に、郡山ヒロセ電機(福島県郡山市)の新工場を建設する。新工場は2023年度の竣工、移転を予定している。