2021.11.09 最高峰のオーディオ200点を一堂に 「2021東京インターナショナルオーディオショウ」2年ぶり開催、ファンがサウンド堪能

ラックスマンのブース

アキュフェーズのブースアキュフェーズのブース

検温などを徹底する会場入り口検温などを徹底する会場入り口

 世界最高峰のオーディオを一堂に集める「2021東京インターナショナルオーディオショウ」が5~7日の3日間、東京・有楽町の東京国際フォーラムで開かれた。昨年はコロナ禍で中止されており、今回は第38回として2年ぶりの開催となった。29社が出展し、国内外からの200を超えるハイエンドブランド製品を披露。来場したファンらはサウンドを堪能した。

 新型コロナ感染対策を徹底しつつ、人数を制限して事前予約制での開催。各社のブースでは、最新鋭の製品を使っての試聴やオーディオの解説、評論家らによる講演などが行われた。2年ぶりとあって、この間の最新動向がまとめて紹介される形になった。

 入場人数は抑えられているものの、講演の整理券(無料)が朝一番の配布開始直後に「完売」になるなど、最終日まで熱気にあふれた。各社のブースでは、製品についてメーカーの担当者らに熱心に質問するファンらの姿が。人気のブースは「例年だと立すいの余地もないくらい混雑するが、適度にディスタンスをとりつつ、ゆったり楽しんでもらえたのは今年ならではかも」(担当者)という。

 ファンらは、購入を考える最新製品のサウンドを体感したり、自宅の音楽環境との聴き比べをしたり、思い思いにブースを見聞して回った。メーカー側は、世界的な電子部品不足やコロナ禍の中、部品調達を図りつつ、高品質の製品作りを続ける努力の一端を来場者に説明するなど、対話の機会にもなった。

 例年、顧客をアテンドしたり最新動向に触れたりするため、全国から来場するオーディオ店関係者も多い。一部で出張を控える傾向はあるものの、今年も交流が見られた。

 メーカーのブースでは、「『待ってました』というファンの方々の思いを実感した。実際に触れて、感じていただけるのが何より」(担当者)といった声が聞かれた。千葉県柏市から来た40代のエンジニア男性とその妻は、10年ほど前から毎年来場しているといい、「昨年は開かれず残念だったので、その分も楽しみたい」と話した。

 東京都内の老舗オーディオ店は、「ショウのついでに、秋葉原・神田かいわいに足を延ばす音楽ファンも多い。市場の活性化の後押しになる」と歓迎していた。