2021.11.17 【InterBEE特集】松栄電子研究所 〈紙上参加〉放送中継局遠隔監視制御装置、民放など20社に納入実績
遠隔監視制御装置の新製品
松栄電子研究所(愛知県豊明市)は自社開発製品の主力として、放送局用に監視制御端末装置、電波監視装置、CNモニター、送信所リモコン装置などを手掛けている。
中でも、放送中継局遠隔監視制御装置は、福岡、熊本、青森、北海道などを中心に国内の民放テレビ・ラジオ局、FM局20社超への高い納入実績を持つ。
10月に中継局遠隔監視制御システムのサーバーをクラウド対応とし、いっそう災害に強いサービスの提供を開始した。
サーバーの運営は従来通り、同社が担当するので、放送局では従来と同じ使用方法で使える。共同建設局の局別の監視制御にも対応。放送局独自のクラウド/オンプレミスサーバーの設置にも対応する。
クラウドサービス業者はドコモイノベーションクラウド、ビジネスモぺラアクセスプレミアムなど。4Gは閉域ネットワークを使用し、将来は5Gにも対応予定だ。
クラウド対応の監視制御サーバーは今年、最新技術を採用した新製品を開発した。サーバーの管理・保守の手間は不要で、簡単に新システムを導入できる。
OSは、WindowsサーバーまたはLinux。
中継局からのデータは、データベースに保存する。ウェブ画面で常時監視および制御を行う。異常発生時にはウェブ画面の音声警報出力とメール送信によって知らせる。
監視画面はマルチブラウザーに対応。データのPC保存および報告書の出力に対応し、状変ログの時間、項目名による検索ができる。監視画面の配置はユーザー自身による変更・追加が可能となっている。
今年開発した監視制御端末は、CPUにArmCortex-M7を採用した。接点入力(監視項目)は32点×n(n=1~6)。接点入力判定遅延機能を実装し、接点に対して100ミリ秒間隔でスキャンして300ミリ秒で状変判定を行う。アナログ入力は16chで、アナログ上下監視機能を搭載。接点出力(制御項目)は16点×nで、接点を1秒間メーク。
電波モニターはDTSインサイト(旧横河電機)製および同社製CMモニター。停電時端末データ保存機能を備える。
同社がサーバーのメンテナンスを行い、ウェブ画面表示異常の確認を毎日行う。
データベースのメンテナンスは、毎月実施する。