半導体製造技術、装置、材料の国際展「セミコンジャパン2021」（主催＝SEMIジャパン）が15日、東京都江東区の東京ビッグサイト（東展示棟）で開幕した。昨年は新型コロナ感染拡大でバーチャル展のみだったが、2年ぶりにリアル展が復活。オンラインセミナー併催の「SEMICON Japan 2021 Hybrid」として開かれている。17日まで。

　国内外から約450社が出展。展示は製造工程全域にわたり、デバイス製造の設計からウエハープロセス工程など最新製造設備がそろう前工程（東3・4・5ホール）と、ダイシング装置、パッケージング装置、試験・検査装置などの後工程・総合（東1ホール）、部品・材料（東2ホール）の3ゾーンで構成される。

　「製造イノベーションパビリオン」「パワー・化合物半導体パビリオン」など分野別パビリオンも設けられ、デバイスの性能、品質、コストを改善するイノベーションや、パワーデバイスで注目されるSiC、GaN、Ga2O3など化合物半導体の製造技術を展示する。

　「テクノロジーパビリオン」では「FLEX Japan 2021」「量子コンピューティングパビリオン」「SEMI 5G/ポスト5G パビリオン」「SMART Mobilityパビリオン」などが行われている。新型コロナ対策製品やサービスを紹介するパビリオンも設けられ、来場者の関心を集めた。

　開会式には岸田文雄首相がビデオメッセージを寄せ、「半導体は新しい資本主義の実現に向けた成長戦略を実現する重要な要素。次世代半導体の開発支援を含め、産業基盤の強化に官民合わせ1兆4000億円を超える大胆な投資を行う」と表明。自民党の甘利明前幹事長は基調講演で「日本からハイエンドの半導体をリリースし、競争を勝ち抜くためにも、今後10年の官民投資は最低でも7兆～10兆円が必要だ」などと述べた。

（16日付電波新聞・電波新聞デジタルで詳報します）