2022.01.19 【ネプコンジャパン/オートモーティブワールド特集】みどころ/事業戦略中興化成工業

「xCCF-500」

高誘電特性のxCCF-500

 中興化成工業は、フッ素樹脂(PTFE)などの高機能樹脂の総合加工メーカー。同社は、エレクトロニクス用途向けに、高速・大容量通信に適した低伝送損失のフッ素樹脂製品の提案を強化している。

 フッ素樹脂基板「チューコーフロー銅張積層板」は、市場で求められる誘電率、誘電正接に合わせた豊富なラインアップがそろう。同社は、ネプコンジャパンの「プリント配線板EXPO」に出展し、これらの最新の製品を展示・紹介していく。

 高周波対応フッ素樹脂製フレキシブル基板「チューコーフロー銅張積層板 xCCF-500」は、誘電特性に優れたフッ素樹脂を用いた基板で、ミリ波帯での伝送損失が小さい製品。超低粗度箔を用いて両面銅張している。柔軟性に優れ、引き剝がし強度は1.4kN/m、線膨張係数を低く抑えた。5Gスマートフォンなど5G通信端末用アンテナ用途などに提案する。

 フッ素樹脂製の多層基板も紹介する。多層化により、小型化、軽量化が可能。

 「チューコーフロー銅張積層板 xCH3008B」は、フッ素樹脂含侵ガラスクロスのミリ波対応銅張積層板。誘電率が低く、ミリ波帯での伝送損失が極めて小さい。

 「C-Porous(シポラス)多孔質製品」はPTFEを多孔質化した製品。低誘電特性を持つ多孔質フィルム、多孔質チューブなどを展示する。

 「AGF-100 ORANGE」はオレンジ色に着色したフッ素樹脂含侵ガラスクロスを基材とした粘着テープ。オレンジ色での識別が定められているEVの高電圧配線の結束に最適。

 フッ素樹脂は蛍石由来の樹脂材料。非常にタフな材料で耐熱性や耐薬品性に優れる。

 同社は1963年に設立され、長年フッ素樹脂加工での課題解決に取り組んできた。高度な加工技術を強みに、一品一様で要望に合わせた加工を行う。