2022.03.18 【九州・山口産業特集】創ネット社内外でDX化進める

小口 社長

SNSと紙媒体で情報発信も

 創ネット(福岡市博多区)は、社内外でのDX化を進めるとともに、SNSと紙媒体での情報発信にも力を入れている。

 同社は2021年度、「福岡市中小企業等デジタルトランスフォーメーション(DX)促進モデル事業」に「受発注システムと顧客データのデジタル化」で採択された。ファクスのウェブ化や、経費処理・請求書の電子化など社内でのペーパーレス化は完了。AI-OCRを使った受発注の入力レスにも取り組み、業務の省力化に貢献している。

 営業ではホームページやブログ、メールマガジンによる情報発信に取り組んでいるほか、ツイッター、インスタグラム、LINEといったSNS、YouTubeなども活用。さまざまなデジタルツールで接点を作っている。

 紙媒体を活用した新たな発信も始めた。今年から、毎月配布してきたニュースレター「創ネットFA技術ニュース」の〝総集編〟を作成。21年に取り上げた内容を冊子にして約2500部を顧客に送付している。

 「一冊にまとめることで、製品のトレンドなどが後から振り返りやすくなる。デジタルでのアプローチが難しい部分では、フォローに役立つ」と小口幸士社長は話す。

 DXや非対面での営業も進む一方、小口社長は対面での対話の重要性を感じているという。コロナ禍では「お客さまへのヒアリングなど、コミュニケーションがますます必要になってくる」(小口社長)。「リモートだけでなく、こちらから動かないといけない時代になってきている」と話した。

 今年は、毎月行っている「九州FA技術セミナー」は原則オンラインで行うが、一部では対面での開催も検討しているという。サイバーセキュリティーセミナーも引き続き実施し、BCPとしてのサイバー攻撃対策への意識向上にも努める。

 部品不足に伴う製品の供給状況が厳しくなる中、同社ではコンベヤーのベルト張り替えやメンテナンスなどの電機に関わらないエンジニアリングにも力を入れ、引き続き取り組んでいく考えだ。