2022.06.02 【ロボット・ドローン用部品技術特集】視覚障害者用の高精度ナビ ロボ技術を生かしたアプリZMPがクラファンで筑波技術大学と開発
開発中の様子(提供=同社)
ロボットベンチャーのZMP(東京都文京区)は筑波技術大学と、視覚障害者の安全で独立した歩行をサポートする高精度ナビゲーションアプリ「EyeCan(アイキャン)」を開発、クラウドファンディングプロジェクトを発表した。クラファン「GoodMorning」で進める。
アイキャンは視覚障害者の自立的な歩行をサポートする高精度ナビゲーションアプリ。従来のこうしたアプリでは、精度の高い位置特定や予想外の障害物への対応が非常に困難だった。
アイキャンでは、視覚と聴覚の障害がある学生だけが在籍する筑波技術大学の協力のもと、同社が自動運転の開発で培った技術(自己位置推定、物体検知、高精度3Dマップ)を応用。視覚障害者の安全で自立した歩行体験の実現を目指す。
特長は、
①高精度な3Dマップで、ユーザーの正確な位置と向きを特定可能
②視覚障害者が気づきにくい物体や急な飛び出しをリアルタイムで検知
③iPhoneのVoiceOverを活用し、直感的な操作や目的地設定が可能
といった点。
アプリをスマホにインストールして利用する。イヤホンは必須ではない。カメラを前方にかざすと自動的に現在地を正確に特定。利用者が「現在地付近」「登録した場所」「目的地検索」から目的地を選択すると、ガイドが開始される。
カメラで位置と方向を特定するためにスマホを固定する必要があるが、手に持つか、胸元あたりに固定できるようにベルトを装着しながら使用してもらう想定。
クラファンの目標は3000万円。目標金額に至らなかった場合も集まった支援金はアプリ開発、リターン品制作などに使う。
https://camp-fire.jp/projects/view/583803