2022.06.23 【カーエンターテインメント特集】パナソニックAVナビ「ストラーダ」F1シリーズ
有機EL搭載のF1X(トヨタ・ハイエース装着例)
10V型有機EL搭載
パナソニックは、車種を問わずに大画面ディスプレーが装着できるAVナビゲーションシステム「ストラーダ」F1シリーズを前面に出し、新型車と既販車の両面で大画面ナビの提案を進めていく。2021年末に発売した新製品は、7年ぶりにプラットフォームを刷新しスマートフォンと遜色ない操作性とHD(ハイビジョン)化した超高精細地図で視認性を飛躍的に高めた。大画面ナビの需要が増えていることから販路を広げて提案を進めていく計画だ。
F1シリーズは、ダッシュボードからディスプレーが浮き出る独自のフローティング構造を採用したナビで、車種を問わず9V型以上の大画面ナビを装着できる。最新機種は業界で初めて採用した10V型有機ELディスプレーで、高画質化と使い勝手に一層磨きをかけた。16年に業界に先駆けて発売して以降、フローティングナビでは市場をけん引してきている。
すでにF1シリーズを装着できる車種は470車種以上になった。パナソニック オートモーティブシステムズ・インフォテインメントシステムズ事業部の荻島亮一市販・用品ビジネスユニット長は「既販車でも多くの車種で大画面ナビが装着できるため、幅広く訴求していきたい」と話す。F1シリーズの装着実績は半数が既販車になる。
車齢が長くなっている背景もあり、ナビの買い替えも増えている。パナソニックユーザーからの買い替えに加え、他社ナビからの買い替えなどもあるという。クルマにこだわりを持つ人の購入が目立ち、トヨタのハイエースをはじめ、SUV(スポーツ多目的車)、軽自動車ユーザーからも評価されている。
最新モデルは、10V型有機ELディスプレーと新開発の地図で表示をHD化して視認性を大きく高めた。方面看板や交差点拡大図などの道案内データが実際の景色と同じように見られる。エンターテインメント機能ではパナソニック独自のブルーレイ再生が特徴で、最上位機はさまざまなコンテンツを高画質で楽しめる。音質面でもCDより高音質なハイレゾリューションに対応し臨場感あふれる良い音が楽しめる。
ナビ連動の高画質前後ドライブレコーダーも用意している。ナビ画面で前後の映像を確認でき好きな映像を任意に保存できる。荻島BU長は「ナビとともにドライブレコーダーを併せて提案していきたい」と話す。
夏商戦に向けては、より幅広い層に大画面ナビを訴求していくためにメディアへの広告展開や、ショッピングモールでのデモカーによる実機体感イベントなどを進めるほか、カー用品店以外の販売ルートでの展開を本格化する。新たに中古車販売店や整備工場などに向けた認知拡大や価値訴求を強化する計画で、F1シリーズを提案するマニュアルを用意し販促のための勉強会を実施していく。
より付加価値の高いナビの販売にもつながると見ており、荻島BU長は「ナビの提案に慣れていないところでも提案しやすいマニュアルになっており、一緒になって販売の裾野を広げていきたい」と話している。