2022.07.08 【電子部品技術総合特集】NKKスイッチズ 大貫一光 執行役員開発本部長兼R&D部長
大貫 執行役員
モノ売りからコト売りへ ソリューションビジネス強化
NKKスイッチズは、全社方針として、「品質へのあくなき追求」をモットーに掲げている。
大貫一光執行役員開発本部長兼R&D部長は、同社の研究開発方針について、「全社方針に沿って、開発部門でも『品質第一』を方針に取り組んでいる」と話す。
同社は、2022年度(23年3月期)からスタートした「新中期経営計画」(3カ年)での目標として、「信頼し、信頼される良い会社」の実現を目指している。
「製品面でも、品質は当然だが、顧客の求める納期や仕様への対応を含め、信頼される会社を目指していく」(大貫執行役員)。
同社は、重点方針の一つに、「モノ売りからコト売りへ」を掲げ、ソリューションビジネスの強化を進めている。その方針に沿って、R&D部門でも、単にプロダクトアウトするのではなく、顧客の困り事を把握し、その解決のための商品開発に注力してきた。
その一環として、今年3月に、カラーユニバーサルデザインに対応したユニバーサルデザイン照光式押ボタンスイッチ「TB01シリーズ ベゼル」を販売開始した。同商品は主な用途や使用環境を考慮し、JIS Z 9103安全色および誰もが分かりやすく多様な色覚に配慮したデザインのための「カラーユニバーサルデザイン(CUD)」に対応した商品。
同じく3月に、同社初となる面実装に対応した「照光式押ボタンスイッチ KP04シリーズ」の販売を開始した。面実装対応により、小型化、高密度化、省力化に貢献する。
同シリーズは、独自構造によりクリック感と接点接触のタイミングを同期させたことで、直感的な操作が可能となった。
「今後も特定市場や特定の顧客が必要としているニーズへの対応を目指して新商品開発を進める」(大貫執行役員)。
同社では、開発は全て日本で行うが、北米や欧州など地域ごとの特定の顧客や市場のニーズに的確に対応していくため、各海外販社と情報を交換するなど連携強化に努めている。
「今後は、カーボンニュートラルを契機に創出される新市場などに向けた開発も視野に入れていきたい」(大貫執行役員)。