2022.09.06 【スイッチ特集】オータックス VZシリーズ、22年12月から採用機器の拡大期待

VZシリーズ

 オータックスは、1976年創業の産業用スイッチメーカー。ディップ(DIP=デュアル・インライン・パッケージ)スイッチにおいては、生産能力を向上し、月産1800万個を超えるトップ水準の生産量で、業界をリード。「DIPスイッチのオータックス」としての評価を確立している。

 DIPスイッチの操作方式ではスライド、ピアノ、ロータリーの各方式、またフルピッチ、ハーフピッチ、シングルラインタイプのSIPスイッチなど、1500品種以上の豊富な品種を誇る。

 ロータリーDIPスイッチは、「KUシリーズ」の後継に当たる「KZシリーズ」を2020年から販売開始している。寸法はKUシリーズと同等ながら「クリック感の向上」および「自動化量産対応に向けた部品形状・構成の再検討による品質向上」を達成し、数量を伸ばしている。

 このほか、ピアノタイプのDIPスイッチでも新タイプの製品を開発中。

 一方、操作用スイッチでは、新商品としてスナップインロッカースイッチ「VZシリーズ」を22年12月から順次発売する。自動化量産や品質向上を考慮して部品形状・構成を再検討した結果、従来のスナップインロッカースイッチ「Vシリーズ」と寸法は同等であるがON-OFF時の操作感触の向上やIP67相当のパネル防水が実現できた。粉じんや水滴のかかるような厳しい環境での使用が可能になったことで採用機器の拡大が期待できる。

 第1弾として定格10Aタイプを発売し、将来的には同シリーズにおいて同寸法で定格16Aタイプの発売も予定する。

 VZシリーズは、中国・深圳工場で当初月産50万個からスタートし、将来的には月産300万個の生産能力を計画。

 トグルスイッチも既存の「Nシリーズ」のリニューアル品開発に着手した。

 操作用スイッチでも、QCDをベースにさらに新たな価値を追求した商品創出を進めており、より一層の顧客満足度向上を目指している。