2023.01.04 【家電流通総合特集】 家電製品協会認定センター 資格制度で人材育成
西崎 センター長
スマートマスター資格者拡大 家電以外でも増える
家電製品協会 認定センターは、家電業界の基盤となる人材育成のための資格制度「家電製品アドバイザー」と「家電製品エンジニア」、スマートハウスを普及促進する人材育成が目的の「スマートマスター」を通し、プロフェッショナルの育成と業界の発展に取り組んでいる。
2022年9月の試験をもって、スマートマスターの資格保有者数は累計で8833人になった。全国47都道府県の1171カ所の店舗・オフィスなどで、消費者の住まいと暮らしのスマート化を支援する体制がさらに充実している。家電量販店や地域店で働く人だけでなく、携帯キャリアのスタッフなど、資格保有者が広がっている。
資格の有効期間は、資格交付日から5年間。西崎義信センター長は「資格制度の開始から5年以上が経過し、更新時期を迎えた資格保有者の大半に更新いただいている。家電業界以外の住宅関連業界などにも、これまで以上に資格取得者を広げていきたい」と話す。
第44回資格認定試験の申請受け付けは1月20日~2月10日、試験は3月1~14日に行われる。認定センターは、20年9月の認定試験から、受験者の安全確保と安定した試験開催などの観点でCBT(Computer Based Testing)方式の試験を導入。今回も、この方式が採用される。
◇ステップアップも
家電製品アドバイザーと家電製品エンジニアは、エグゼクティブ等級としてゴールドとプラチナがある。高得点で合格した人に与えられる特別称号で、消費者にとって「最も信頼できるプロ人材」の証となる。保有している資格のみ半額の受験手数料でチャレンジが可能だ。
この二つの総合資格の保有者は、スマートマスター資格へのステップアップも可能で、2科目の受験科目のうち1科目が免除される。ステップアップできる環境にすることで、資格を取得することがゴールではなく、キャリアのスタートとすることができる。資格取得を通じて人材育成を行い、消費者のためになる接客や業界全体の発展を目指して活動を続けている。
◇紹介動画も制作
昨年12月には、家電製品総合アドバイザー資格を保有する家電芸人のかじがや卓哉さんを起用した資格認定制度の紹介動画を制作。ユーチューブの吉本興業チャンネルに掲載した。
西崎センター長は「この動画を受験者のみならず多くの方に視聴いただき、『なんとなく資格の存在は知っているが中身は分からない』という方々にも知ってもらうきっかけになれば」と話す。
また、広く話題づくりを行うことで、資格取得や更新のモチベーション向上にもつながり、資格保有者のみならず制度を導入している法人の価値をも高め、ひいては業界全体の発展にもつながる。今後も活動を広げ、業界に貢献していく。