2023.01.17 【半導体/エレクトロニクス商社特集】シナダイン 吉田一社長

吉田 社長

成長分野の商材拡大など取り組む

 シナダインは、台湾をはじめ米国、欧州、豪州などの海外半導体や光エレクトロニクス関連の、特徴ある商材の拡充により事業を拡大している。

 吉田一社長は「半導体不足が継続、地政学的リスクの高まり、エネルギー価格や原材料、物流費の値上がりなど市場環境が厳しさを増す中で、当社は成長性や安定性のある市場開拓に努め、業績も過去最高を更新する水準で推移している。メーカーからの納期遅れによりお客さまにご迷惑をおかけしている中で、台湾や米国の提携流通市場業者の協力を得ながら逐次納期対応し、業績向上に結び付けている」と話す。

 同社は成長分野として通信、ヘルスケア、産業機器、環境技術、車両、鉄道などを中心に商材の拡大やソリューションの提供に取り組んでいる。

 新規商材として取り組んでいる40ギガbpsの伝送帯域を有し最長50メートルのケーブル長でフレキシブルな接続を可能にする台湾Pasidal社製のThunderbolt3アクティブ光ケーブルが順調に売れ始めており、2022年5月には20ギガbps、5メートル伝送可能なUSB4アクティブケーブルがリリースされた。薄型のラミネートタイプながら大容量・高電圧・低ESRを実現した豪州CAP-XX社製のDMT/DMFスーパーキャパシターや、サプライチェーンの最適化により安定的デリバリ確保に努めているP-DUKE社製のAC-DC電源モジュール/DC-DCコンバーターなど特徴ある商材が顧客の高い評価を得ている。

 新たにUSB I/Fのカメラモジュール基板CM0002の提供を開始する。圧縮方式MPEG-4 AVC、FHD対応の製品。イメージセンサーはソニー(IMX291)を搭載している。USB2.0のI/Fに適応しており、既存のAIプラットフォームにカメラ機能を追加する場合やCPU基板が準備されている機器に組み込むことでAIエッジカメラや監視カメラ、受け付け端末や勤怠管理、キオスク端末などに使用できる。

 これらの特徴ある製品やソリューションを広く紹介するため「TECHNO-FRONTIER2022」(22年7月)をはじめ各展示会にも出展し、23年も継続する。