2023.01.17 【半導体/エレクトロニクス商社特集】リバウンドエレクトロニクス 塚原雅之代表取締役
塚原代表取締役
代理店ブランド立ち上げ、世界で訴求
リバウンドエレクトロニクスは、英国に本社を構える電子部品・半導体の独立系代理店。欧州で培ったノウハウとグローバルネットワークを生かして急成長を遂げている。緊急調達ニーズに対応した製品供給に加え、代理店として取り扱う製品の提案にも注力、さらなる成長を目指す。
同社は昨年10月から代理店ブランド「Nuvonix(ヌ-ヴォニクス)」を立ち上げ、グローバルで提案を開始した。ヌ-ヴォニクス商品として扱うのは、大手メーカー製品と互換性のある製品が中心。アナログ系半導体やディスクリートのほか、コネクターやコンデンサーなどの電子部品も取りそろえる。
日本法人の塚原雅之代表取締役は「この数年の半導体不足により、納期遅れやコスト高騰に悩まされている顧客は多い。EOL(製造中止)も増えているため、設計変更に取り組む顧客も増加傾向。互換製品の需要は高いと見込む。国内で技術サポートできる体制を構築し、ヌ-ヴォニクス商品の拡販に取り組む」と話す。
同社ではフィリピンに代替品を調査する専門部隊がおり、技術的な仕様も含め解析している。互換性のある代替製品の提案も含め、多様な顧客ニーズに対応できるのが同社の強み。「今後、こうした顧客と製品のマッチングビジネスに注力する」(塚原代表)。
日本法人では昨年4月に関西営業所(京都市)、8月に東海営業所(名古屋市)、10月に九州営業所(福岡市)を相次いで開設、国内拠点網を整備してきた。地域に根差した活動は顧客からも高く評価され、22年度(12月期)の実績も好調。塚原代表は「顧客が新たな顧客を紹介してくれるケースもあり、指名買いも多い。認知度も高まっており、今後も指名される商社でありたい。23年度は①緊急調達対応②ヌーヴォニクス製品③マッチングビジネス④chemSHERPA(ケムシェルパ)⑤アウトアウトビジネス-の5事業に注力する」と話す。
ケムシェルパは、化学物質情報伝達の新スキームで、同社では製品含有化学物質の書類作成などを一括で請け負うサービスを提供している。顧客からの反響も良く、こうしたサービス面を評価して継続的に発注する企業も増えている。