2023.02.06 各地域電器店、技術力向上の取り組み広がる 資格やスキル取得、商組も応援

認定書などを並べ、商材の広さをアピールする店も

 地域電器店で資格取得や技術力向上を目指す動きが広がっている。家電製品関連だけでなく、リフォームやガス機器、ネットワークなどのスキルを高め、取り扱い商材を広めようとしている。店独自の取り組みだけでなく、電機(器)商業組合でもその動きに対応している。

 組織として新しい技術の習得をサポートする動きもある。パナソニックショップのあんどう(静岡県富士宮市、安藤文静代表)には、パナソニック修理技術認定店ゴールドクラスの有資格者やデジタル推進委員が在籍して家電・設備の修理点検、快適なスマートライフを提案。資格取得後も定期的に技術や知識をブラッシュアップしている。

 静岡県商組の理事長を務める安藤代表は、デジタル庁からデジタル推進委員を任命された。組合員も研修が受けられるように計画している。

 デジタル機器やサービスに不慣れな高齢客などに、きめ細かなサポートを行うことで、デジタル社会の利便性を享受できる環境づくりに注力。IoT家電の活用などで無理なく便利で健康的な生活スタイルを周知する。

 兵庫県電機商業組合は2月に電気工事の内線規程のセミナーを開催する。来年度は家電のネットワークに関するセミナーの開催を検討。武田善信理事長は「1月には青年部で計測器関連のセミナーを実施した。基礎を高めつつ、新しい技術力向上に取り組みたい」と話す。

 店としても幅広く商材が扱えるよう、水回りや住設関連の技術力を高めようと努力している。吉岡電化サービス(大阪府高槻市、吉岡宏文社長)は家電で必要とする資格からリフォーム、ガスを扱う認定、資格など所有する。リクシル関連の認定からガス機器設置スペシャリストなど扱えるものは幅広い。同社社長は「異業種との業際が無くなる中、何でも扱えることは強み。実務経験5年が必要となる水関連の資格があるが、従業員に取得意思があれば、社としてサポートしている」と話す。

 (7日付電波新聞、電波新聞デジタルで詳報します)