2023.02.22 【ミリ波】「はだしのゲン」に思う

 半世紀余り前、家族に連れられ初めて広島市の平和記念資料館、いわゆる原爆資料館を訪ねた。今の洗練された展示ではなく、すべてが生々しかった。衝撃だった▼それから中沢啓治作の漫画「はだしのゲン」を小学校の図書館で読んだ。被爆地広島を舞台に、踏まれても伸びる麦のようにたくましく生きる少年と家族の物語だ。漫画は広島市の平和学習の教材に使われてきたが、新年度から削除されるという▼市教委の検討会では、浪曲語りのまねをして小銭を稼いだり、栄養不良の母を助けようと...  (つづく)