2023.03.13 電器店の新規顧客開拓 イベントやフォロー、補助金も活用

調理家電を使った時短レシピなどを紹介している岡崎市のさくらやデンキ

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 地元密着と丁寧な対応をモットーとする地域電器店にとって、新規顧客の獲得とアフターフォローは至上命題。入りやすく、親しみやすい店づくりを目指して、定期的なイベント開催やリフォームのPR、省エネ関連の補助金活用など取り組みを強化している。

 パナソニックの店さくらやデンキ(愛知県岡崎市)は定期的に料理教室などを開き、訪れやすい店づくりを心掛けている。教室は同社社長の妻が企画。地域の人が訪れやすいようにワンコインの料理教室やヨガ、造花作り、美容関連の教室を開催している。

 コロナ禍でも少人数で集まり、食事やコーヒー、趣味の時間、おしゃべりを楽しめる機会を作った。料理教室は、調理家電を使った健康的で本格的な味が楽しめる時短レシピや、家電の上手な使い方、長持ちさせるメンテナンスの仕方を伝えている。参加者からは「(食器など)洗い物を少なくできる」などと喜ぶ声が寄せられている。

 SNSやチラシでイベントの様子や、住宅リフォームの施工例などを発信することで家の困り事にも気軽に応じるとPRしている。

 パナソニックショップのスウィートかめみず(大阪市東成区)は、定期的に個展を開催するなどイベントを実施。パターゴルフやマッサージ体験など楽しめる企画を用意し、合わせて店の活動を紹介するチラシも1500部ほど周辺の地域に配布。既存の顧客だけでなく、新規顧客の獲得に注力することで、月に5件ほどの新規顧客との商談があるという。

 自治体による省エネ家電購入への補助金を新規顧客の獲得に結びつける動きも。パナソニック系の福島ダイイチ家電(福島市)は、県の省エネ家電購入応援キャンペーンを利用してエアコン、冷蔵庫など対象の家電を購入するフリーの来店客が増加。「初めての来店客にはしっかりと省エネ性やキャンペーンの説明をしている。不安に感じることもあると思うが、心配を取り除くよう親身になって対応している」と同店社長は話す。

 (14日付電波新聞、電波新聞デジタルで詳報します)