2023.05.26 口座を別人のマイナンバーにひも付け登録 14自治体で20件 デジタル庁中心に再点検

 国や自治体からの給付金の振込先「公金受取口座」を別人のマイナンバーとひも付けて登録するというミスが相次いでいる問題で、デジタル庁は26日、これまでに確認された誤登録の状況を発表した。25日午後5時時点で、14自治体の計20件に上った。自治体の窓口で共用する登録支援の端末で人為的な操作ミスが起きたという。

 同庁によると、誤登録はマイナンバーカードの取得者にポイントを還元する「マイナポイント」の手続き時に、自治体の支援窓口の端末で発生。端末操作でマイナポータルからログアウトしなかったため、次に同じ端末で公金受取口座の登録を行った人が、誤って前に手続きを行った人のアカウントに自身の預貯金口座を登録してしまったという。

 河野太郎デジタル相は同日の閣議後記者会見で、マイナンバーカードの利用に関する一連の事案に言及。岸田文雄首相から25日、カードの信頼確保に向けてデータやシステムの再点検を行うなど万全の対策を徹底するよう指示を受けたことを明らかにした。

 さらに河野氏は「デジタル庁を中心に関係省庁が一丸となって、国民の不安解消への対応を講じていく」と説明。「人為的なミスのリスクを低減させるため、人が介在する機会を減らすようなデジタル化を推進する」考えも示した。