2023.10.20 万博協会、会場建設費の精査の結果 500億円の上積みが必要と報告
精査報告後に会見する石毛事務総長
日本国際博覧会協会(万博協会)の石毛博行事務総長は20日、万博会場の建設費を精査した結果500億円の上積みが必要と政府や大阪府・市に報告した。オンラインによる報告会には西村康稔経産相、自見はなこ国際博覧会担当相、吉村洋文大阪府知事、横山秀幸大阪市長らが出席、理解を求めた。
同報告で石毛事務総長は精査の結果、2020年12月時点の会場建設費1850億円からさらに500億円の上積みをお願いしたいと説明。この結果、会場建設費は2350億円規模に達し、当初見積もりの1250億円から約1.9倍に膨らむ。
会場建設費は国、経済界、大阪府市が各3分の1負担することになっている。
500億円の内訳として物価上昇分527億円、予備費130億円を計上したが、同時に工事内容の見直しによる変更で157億円の合理化が可能という。
物価上昇分では資材価格443億円、労務単価が84億円と同事務総長は関係者に説明。
報告の場で吉村知事と横山市長は「万博は国のイベントでもあり、安心安全のため警備費を国の方でお願いしたい」と再度政府側に要請した。
報告後の会見で石毛事務総長は「やむを得ずコスト高が生じる場合もある。さらなる増額をお願いしないよう全力を尽くす」と述べ、国民への負担増への懸念についても「協力避けたい」とした。