2023.11.07 CAB-J セミナー開催 今後のCS/BSについてディスカッション

盛況だった大阪でのCAB‐Jセミナー

 衛星放送協会の付属機関「衛星テレビ広告協議会」(CAB‐J)主催のセミナーが7日、大阪市内のホテルで開かれた。同協議会はCS/BSテレビの広告促進組織。放送関係者や企業の広告担当者、広告代理店などが参加した。

 セミナーでは出版社「宣伝会議」の番匠俊充執行委員がモデレーターを務め、3名のパネリストが「これからどうなる?ペイテレビ」をテーマに討論した。

 番匠氏は「月額4000~5000円払ってでも見たいという視聴者がいるのがCS/BSの強み」と切り出し、今後どう裾野を拡大していくか、と問題点を提起した。

 ジェイ・スポーツの長谷一郎社長は「(阪神タイガーズとオリックス・ブレーブスによる日本シリーズ)関西ダービーは若者を中心に視聴者の拡大に寄与した」と、スポーツコンテンツの凄さに言及したうえで、「今後は護送船団ではなくそれぞれの局の特質を活かすことが重要」と語った。

 パネリストとして登場したCAB-Jの滝山正夫会長は「専門チャンネルを好きな人はいるが、(コンテンツ制作で)こういう人をもっと驚かすぐらいの意気込みが(CS/BS局には)必要と思う」と局側の意気込みを強調。

 TBS出身でTBS-BSの社長を務めた築地朝塾plusの塾長平本和生氏は「地上波の編成は壁にぶち当たっている。CS/BSは地上波の視聴から漏れる人の受け皿になれるかどうかだ」と奮起を促した。

 CAB‐Jは来年4月1日付けで衛星放送協会に統合され、同協会の「広告委員会」としてスタートする。

 (後日、電波新聞 情報通信・放送面/電波新聞デジタルで詳報します)