2023.11.28 富士フイルムHDがDX戦略説明 半導体材料発見や医療・SCMなども
説明会でのデモ
富士フイルムホールディングス(HD)は28日、グループのDX(デジタルトランフォーメーション)の記者説明会を、東京都内で開いた。グループの目指すDX説明と併せて、新規半導体材料の発見や、在庫最適化などを図るサプライヤー連携DXの目標達成、セキュアなデジタルトラストプラットフォーム(DTPF)構築で、2026年度に自律的ビジネスへの展開を目指すことなども明らかにした。
具体的な取り組みのうち、経営情報分析システム「One-Data」では連結経営KPIやグループ各社ERPのデータをクラウドで即座に共有、生産性大幅向上やKPI達成を図る。これを踏まえたAI(人工知能)を活用し、チャットの質問内容を生成AIが判断して役割別AIに実行指示する「経営コクピット」や、会話形式でアドバイスする「AIデータコンシェルジュ」などを展開する。
大量のデータをAIなどで分析して材料開発するマテリアルズインフォマティクス(MI)も展開。独自の知見やノウハウを盛り込んでいるのが特長で、ここでは、従来の3倍の熱物性値を持つ新規半導体材料候補を発見したことを明らかにした。「考えもしなかった構造」(研究者)といった成果を挙げている。
(29日付の電波新聞/電波新聞デジタルで詳報します)