2023.12.13 【セミコンジャパン特集】東レエンジニアリング先端半導体MIテクノロジー 半導体ウエハー外観検査装置新製品をパネル展示

半導体ウエハー外観検査装置「インスペクトラSR-Ⅳ」

 東レエンジニアリング先端半導体MIテクノロジー(東レエンジMI〈TASMIT〉)は、半導体ウエハー外観検査装置「INSPECTRA(インスペクトラ)」シリーズの新製品「インスペクトラSR-Ⅳ」をパネル展示する。同シリーズは約30年の技術実績と経験がある装置。前工程から最終外観検査、ダイシング後検査まで高速・高感度な検査が可能だ。電気テストやダイシングなどの後工程では国内シェア約8割を占める。

 紫外光を使った「インスペクトラPLシリーズ」は、SiC(炭化ケイ素)やGaN(窒化ガリウム)など化合物半導体特有の結晶欠陥を評価。ウエハーをチップに切り出した状態で検査するチップ外観検査装置「インスペクトラCR-Ⅲ」のほか、赤外領域でウエハーの貼り合わせ精度を測る「OM-7000H」など、多様な検査ニーズに応える。

 SR-Ⅳは車載用半導体など高精度で高効率なウエハー検査に対する要求の高まりに応えた。従来比約2倍の撮像周期(カメラがウエハーを撮影する間隔)で画像を取得できる光学ヘッドを開発し、倍率5~20倍の顕微鏡で行う「高倍率検査」で検査時間が約半分と高速化した。

 装置のユーザビリティーも多数改善。光学条件の自動最適化機能を搭載し、従来、マニュアル操作でオペレーターが考えて設定していた最適な光学条件を自動で判定する。

 良品学習の際に、仮想的な欠陥を任意に作成可能。レシピ調整用ウエハーに欠陥がない場合でも、欠陥を探す必要がなく、検査条件の調整時間が短縮できる。

 検査条件の調整時間はこれまで実機を運転して実施していたが、オフライン上で調整する機能を開発。装置のダウンタイム短縮に寄与する。