2023.12.14 NEC、生成AIを多様な業種へ攻勢 森田社長が用途開拓の加速に意欲

共同インタビューに応じるNECの森田社長兼CEO=東京都港区

 NECの森田隆之社長兼CEO(最高経営責任者)は、電波新聞などの共同インタビューに応じ、2024年度から社会や経済を変革する可能性を秘める生成AI(人工知能)の用途開拓を加速させる考えを示した。

 多様な業務に応用できるよう学習させた生成AIの基盤「LLM(大規模言語モデル)」に関する開発を強化し、幅広い業界の企業に応用。有望な生成AI市場で競争優位に立つことを目指す。

 森田氏は、生成AIの基盤を担うLLMの「ファウンデーションモデル」に触れ、これをベースにしながら各業種や各企業・組織に向けて最適化することに意欲を示した。用途開拓を視野に「セキュリティーの仕掛けをパッケージングした形で、24年度に一般向けの商用リリースができると思う。われわれの特長を生かした商品を次々に出していく」と力を込めた。

 生成AIを巡る開発競争が世界規模で激化する中、森田氏は日本勢に問われる巻き返し策にも触れ、「日本語を中心に学習させるモデルをつくっていくことが、経済安全保障という観点からも非常に重要だ」と力説。同社としては「(生成AIを活用する)ユースケースと実用モデルを各業界のリーダーとつくっていけるかが、優位なポジションを取るための重要な施策になる」と強調した。

(15日、電波新聞/電波新聞デジタルで詳報します)