2024.01.24 【ネプコンジャパン/オートモーティブワールド特集】オートモーティブワールド 神栄 高耐熱、高耐湿フィルムコン提案

新規開発の高耐湿性(耐湿グレードⅡB準拠)フィルムコンデンサー(左)、音質追求型フィルムコンデンサー

 神栄は、子会社の神栄キャパシタが車載向け、産機向けで求められている高耐熱、高耐湿フィルムコンデンサーを展示、紹介する。

 原材料、製品設計を見直し、2021年秋から開発を開始。今春供給を始め、24年度上期にシリーズ展開するJISの電源用電磁障害防止固定コンデンサー規格「JISC5101-14」適合の高耐湿対応ポリプロピレン(PP)フィルムコンデンサーをPR。サンプル出荷対応可能な「JISC5101-14」グレードⅡB(85度85%500時間)適合の定格電力310VAC・静電容量10マイクロF品(製品サイズ41×38×20.5ミリメートル、リード間ピッチ37.5ミリメートル)、310VAC・15マイクロF品(41×42×23.5ミリメートル、37.5ミリメートル)を展示する。量産に先駆けて、10マイクロFのサンプルは2月から提供可能。

 また、今秋から量産供給予定の耐振動性、装着性を高めたPPフィルムコンデンサーを車載向けに提供する。筐体(きょうたい)構造を工夫し、寸法精度を高めることにより、スナバ回路と平滑回路の車載要求に対応できる開発力や生産力、供給力を訴求する。

 180度高耐熱ポリエーテルイミド(PEI)フィルムコンデンサーも、複数メーカーで高級オーディオの音質回路用に評価中の指先サイズの音質追求型(定格電力100~200VAC・静電容量0.01マイクロF)を初展示する。

 21年に基幹工場の神栄キャパシタ長野工場(長野県東御市)で、自動車産業品質マネジメントシステム国際規格「IATF16949」認証を取得。子会社のマレーシア工場(ジョホールバル)も23年後半から同認証の取得準備を始め、24年に審査を受け、25年に認証取得予定。民生、産機向けに続き車載向けの本格進出を図る。